June 16, 2019

千代田湯の銭湯絵を検証する

せっかく北陸へ行ったので、ついでに、気になっていたことを検証するため富山県高岡市に立ち寄った。

気になっていたのは、先日廃業した北大塚・千代田湯の浴室に描かれていた絵のことだ。海と立山連峰をバックにトンネルから出てくる北陸新幹線の絵は、どこまでリアルだったのか。

 

19061601wallpaintinginchiyodayuTokyo, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2019. 6)

実はこの絵を初めて見たときから、なんとなく「実物はこうだったっけ?」と疑問に感じる部分がいくつかあった。千代田湯がなくなった今となっては遅きに失した感もあるけれど、せっかく北陸に行く機会ができたので、これらについて検証する。

富山へ行く前に、新幹線を検証する。

この絵を見たとき、まず、新幹線に違和感があった。しかしマニアではないので、どこがおかしいのか具体的にわからなかった。そこで北陸新幹線の車両を撮り、銭湯絵と比較する。

「東京都内で北陸新幹線を撮影できる場所」を検索して調べた、京浜東北線の王子駅近くにある「北とぴあ」へ。北とぴあは「東京都北区の産業の発展と区民の文化水準の高揚」を目的として作られた施設。「ほくとぴあ」と読む。最上階の17階が展望ロビーになっており、王子駅と付近を走る電車のビュースポットになっている。そこから新幹線を撮る。

 

19061602hokurikusinkansenFukui, SONY α6000 with TAMRON 18-200mm F3.5-6.3  (2019. 6)

なんか電車の形を詳しく検証するという目的の作例としては今ひとつになってしまった。だけどよく見ると、銭湯絵と実物の車両の色が違っているのがわかる…だろうか。銭湯絵の電車の前面が濃い青に赤帯なのに対して、実物は、明るい青色に茶色の帯だ。形そのものはあまり違っていないようなので、ひょっとしたら絵のモデルはモノクロ写真で、彩色を想像で適当に行なったのではないかと推測する。

次に、場所を検証する。

海上に山が浮かぶ光景が見えるのは、富山県高岡市の雨晴(あまはらし)海岸だ。雨晴には鉄道が通っているけれど、それは北陸新幹線ではない。氷見(ひみ)線という、ディーゼル車が走る単線のローカル線だ。従ってその時点で既にリアルな光景ではないのだけれど、ではどこまで現実に沿っているのか検証する。

 

19061603amaharashistnToyama, SONY α6000 with TAMRON 18-200mm F3.5-6.3  (2019. 6)

雨晴駅。どう見ても新幹線の駅ではない。雨晴という地名は、1187年に源義経がここを通った時に突然雨に降られ、岩屋で雨が上がるのを待ったことに由来する。

 

19061605yoshitsunerockToyama, SONY α6000 with TAMRON 18-200mm F3.5-6.3  (2019. 6)

今日もポツポツと雨が降ったりやんだりしている。傘を手に線路沿いを歩く。氷見線は、雨晴付近では海岸沿いを走る。銭湯絵では列車がトンネルから出るところが描かれていた。雨晴付近にも一ヵ所トンネルがある。モデルになっているとすればそこだろう。

線路沿いの道を歩いてトンネルの入口へ向かう。しかしトンネルの入口は、道路から見えない死角にあった。

 

19061604tunnelToyama, SONY α6000 with TAMRON 18-200mm F3.5-6.3  (2019. 6)

しかも背景は、山ではなく工場。

仕方がないのでトンネルもあきらめて、単に海沿いを走る氷見線の列車を撮る。雲がなければ山は見えたはずなのだけど、今ひとつ冴えない絵になってしまった。結論。千代田湯の絵は、かなり現実とかけ離れていた。

 

19061606seasideToyama, SONY α6000 with TAMRON 18-200mm F3.5-6.3  (2019. 6)

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June 13, 2019

北大塚・千代田湯

19061201sugamoshindenstnTokyo, SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 8)

都電荒川線の巣鴨新田駅は、高校に隣接しているにも関わらず駅前には飲み屋とタバコ屋しかない。

ホーム脇の踏切で交わる細い道を歩き続けると、やがて急な坂になる。煤けたアパートや民家を横目に見ながら登りつめたところに、三軒の古い店がある。食堂と、よろず屋と、銭湯。店はその三軒だけなので「商店街」というほどではないけれど、考えてみると、この三つの店と銭湯に併設されたコインランドリーの存在によって、あとは屋根さえあれば日々の生活が持続可能だ。

食堂はメニューの種類が非常に多い典型的な大衆食堂で、味も価格も至って普通。しかしテレビ番組の「モヤモヤさまぁ~ず2」が池袋に来たときになぜかここで昼食をとったため、店の中に、さまぁ~ずご一行様のサインが誇らしげに飾られている。

よろず屋は外から見ると主に食料品を置いているようだけど、サクラカラー(死語)の看板が掲げられているのでフィルムや同時プリントなども扱っているかもしれない。開け放たれた店先では、いつも、婆さんが店番をしている。だが、客を見たことはない。私も店の中に入ったことは一度もない。

 

19061202masutami2Tokyo, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2014. 3)

ここの店頭に一時期、段ボール箱がひとつ置かれていたことがあった。箱の蓋に「¥238」となぐり書きされていた。なぜ238円なのかしばらく考えて、これを外税として消費税率をかけると、切りよく¥250になるからではないかと想像した。税率が5%だった頃だった。

段ボール箱には、切り餅のパックが入っていた。切り餅は売れないようで、長い間箱の中に入っていた。やがて正月になり、ついに餅の季節が来たかと思い年明けに店の前を通りかかると、箱の中に餅はなく、代わりにパイナップルがひとつ転がっていた。そのとき私は、パイナップルが税抜き¥238で買えることを知った。

店の前には缶ジュースの自動販売機が置かれていて、私もときどきそこでは買うことがある。しかしこの中の商品もまた一癖あって、逆輸入のコカコーラを¥80で売っていたり、賞味期限切れのペットボトルを¥70で売っていたりしていた。

 

19061203masutami1Tokyo, CASIO EXLIM ZOOM EX-Z200 (2008. 7)

あるとき、ウーロン茶のボタンの前に「メロンクリームソーダ」と書かれた紙切れが挟まっていたことがあった。興味本位にそのボタンを押したら、ウーロン茶が出てきた。

それら個性的な店と共にあるのが、今回紹介する千代田湯だ。

 

19061204chiyodayuTokyo, SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2019. 6)

この宮造りの銭湯が開業したのは、戦後まもない頃らしい。豊島区にあるのに「千代田湯」というのは、経営者の老夫婦のダンナのほうが、ここを開業する前に千代田生命保険(現在のジブラルタ生命保険)に勤めていたからだという、本当だか冗談だかわからない話を聞いたことがある。冗談だとしたらあまり面白くないので、本当の話のような気がする。

千代田湯は都内の銭湯では珍しく、薪で湯を沸かしている。住宅地では煙の問題がありそうなものだけど、建屋の横には常に廃材が積まれており、ダンナが火にくべている。千代田湯に向かう途中で煙の匂いを感じられたときは、いつも気分がよい。湯は熱めで、浴槽の水温計はいつも46度を指している。だが本当に46度だったら入れるわけがないので、実際は43度か、せいぜい44度くらいだといわれる。

内装は木造で、それだけでレトロな雰囲気を醸している。脱衣所にはアナログの体重計が置かれ、壁に掲げられた料金表は「昭和…年現在」と書かれた脇に現在の料金を貼った紙が貼られている。料金表の横には、私がここに初めて来たときから十年以上ずっと停まったままの柱時計が掛けられており、それは、この空間の時間が変化していないことを示唆しているようにも見える。

浴室の壁には、富士山の絵が描かれていた。普段銭湯に行かない人は、銭湯には富士山の絵が当たり前のようにあると思っているかもしれないけれど、現実には、今の銭湯では建物の新古を問わず富士山の絵が描かれているところは多くないと思う。少なくともこの近辺に5~6軒ある銭湯の中では、千代田湯が唯一だった。しかし何年か前、唐突に絵が描きかえられていた。雪の山脈をバックに走る電車の絵だ。見覚えがある景色だった。立山連峰と新幹線だ。なんでまたこの絵になったかといえば、ここの経営者が富山県出身だからという理由らしかった。北陸新幹線が開通した頃だった。

富士山の絵も希少だったけれど北陸新幹線の絵はもっと希少だったので、年季の入った見た目と共に、千代田湯はユニークかつレトロ銭湯として紹介される機会がほんの少しばかり増えた。

 

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これは『コミックフラッパー』に連載中の漫画「北陸とらいあんぐる」の一節。「ももいろクローバーZ」が出演したテレビドラマにも使われたことがあった。

しかし安泰な時期は長く続かなかった。数年前、よろず屋が突然閉店した。そして内部を大改装し、なぜかシェアハウスになった。すりガラスの窓から、ベトナム語が透けて見えた。外国人を相手に部屋を貸しているようだった。

モヤモヤさまぁ~ずが来た食堂も「店主体調不良のため休業します」と張り紙がされたまま店をたたんでしまった。

 

19061212restaurantTokyo, SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 8)

もともと地味な界隈ではあったけれど、店が減ったことで活気を失ない、より殺風景になってしまった感があった。ある日千代田湯へ向かう途中の坂で、泣きそうな顔をしたベトナム人の若い女の子から道を聞かれたことがあった。彼女のスマホに映るGoogle Mapを見ながら、異国のこんな所で道に迷ったら泣きたくもなるよな、と同情した。

 

19061211otukainthenightTokyo, SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 8)

千代田湯は取り残されたように見えた。ここも長くはないだろうと率直に感じた。経営者夫婦も決して若くは見えないし、彼らに子供がいるかどうか知らないけれど、後継者になりそうな人は見たことがなかった。

千代田湯廃業の告知が脱衣所に貼られているのを見たのは、5月の終わりごろだった。営業は6月12日までと書かれていた。

廃業は覚悟していたことではあったけれど、最後にやっておきたいことがあった。千代田湯の、中の写真を撮らせてもらうことだ。恐るおそる番台の女将に尋ねると「他にお客さんがいないときであればよい」という返事をいただいた。廃業の告知は脱衣所内にあるだけで店外にはなかったので、幸い、最終日が近くなっても一見客の数が大きく増えることはなかった。数日後、21時過ぎ、男湯に他の客がいなくなったのを見計らって、女将に一言断りを入れてから写真を撮らせていただいた。

 

19061205bathroom19061206kerorin19061207notice19061208healthmeterTokyo, SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2019. 6)

千代田湯が廃業したあと、併設されていたコインランドリーも休業した。やがて建物もなくなり、周囲の住宅地に同化するだろう。

それはもちろん残念なことだけど、千代田湯とその周辺一帯の最後の姿を知ることができたのは幸運だった。


19061210oshiraseTokyo, SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2019. 6)

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January 03, 2018

[Journey] 東海道線などで静岡のあたりまで end of '17~beginning of '18

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Tokyo, SONY α390 with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2018. 1)

つつましく、18きっぷで東海道線を西へ向かう。


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Tokyo, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 1)

上野駅から東海道線の電車に乗ることができるようになった。「上野東京ライン」。私は、まだその名前に馴染んでいない。

まず茅ヶ崎で途中下車。


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Kanagawa, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2017. 12)

前々から一度訪ねてみたかったカレーハウス『ブータン』。タージ・マハル風の建物が描かれた看板。店員さんは寡黙そうな日本人男性が二名。


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Kanagawa, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2017. 12)

カレーは純日本風。生野菜と共にワカメの味噌汁が付いてくるのがナイス。


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Shizuoka, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2017. 12)

温泉街の中に佇むアタミ銀座劇場。ここだけのために熱海に下りる。


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Shizuoka, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2017. 12)

※ポスターの写真はかなり昔に撮られたもののようで現在のお姿とは違っていたためそのまま載せてしまってもいいかなと思ったのですが、やはりここはセオリーに従ってモザイクをいれさせていただきました。

鍛えられた局部を誇るファイヤーヨーコさんの名人芸を堪能。あとで知ったのだけど、ファイヤーさん、実は私より年下のようだった。「おかあさん」なんて呼んでしまってごめんなさい。


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Shizuoka, SONY α390 with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2018. 1)

日が変わって、さらに西へ。東田子の浦(ひがしたごのうら)駅から、まっすぐ南へ歩く。松林に入ると、目の前に堤を上る急坂が目に入る。坂の向こうは、海。


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Shizuoka, SONY α390 with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2018. 1)

田子の浦に うちいでて見れば 白妙の 富士の高嶺に 雪は降りつつ


百人一首の、山部赤人の歌に詠まれた田子の浦。

富士山と海をいっしょに撮りたいと思ったけれど、ここでは難しかった。ひとつ先の吉原駅近くに「富士と港の見える公園」というのがあるので、足をのばす…


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Shizuoka, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 1)

…が、その公園は神社とストゥーパが同居する、単なる謎空間だった。高台にあるのに、木々にさえぎられて眺望はきかなかった。説明の類がなかったのであとで調べたところ、昔は木造の展望台があったようだったけれど撤去されてしまったらしい。またストゥーパは、この近くにある日本山妙法寺の道場が関係している…ような。

消化不良気味に静岡市へ。


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Shizuoka, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 1)

「静岡でメシといえばまず鐘庵」(注:…私にとっては)ということで、ここで消化によいソバをいただき、その間に富士山を撮るため安易に「富士山のよく見える駅」をネットで調べる。いくつかあった中で、割と行きやすそうな御殿場線の富士岡駅へ行くことに。


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Shizuoka, SONY α390 with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2018. 1)

いきなり、駅の背後に富士山がそびえ立っていた。駅の裏手の高台に昔の駅だった場所があり、そこからの眺めがよいようだった。


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Shizuoka, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 1)

「富士見台」と名づけられたその場所にあった案内板には、「富士見台という地名は数あれど最高の眺めを得られるのはここだけです」と自信たっぷりな説明が、日本語だけでなく英語(「Amongst existing Mt. Fuji viewing places, this is the best Mt. Fuji viewing place」)・中国語(「説話『富士見台』的地名…」)・韓国語(…)で書かれてあった。


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Shizuoka, SONY α390 with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2018. 1)

望遠で寄って、最高の眺めを撮影。ここで日が落ちてきたので、この旅終了。


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Shizuoka, SONY α390 with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2018. 1)

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August 27, 2017

山咲みみさん

先日、とある銭湯を何気なく検索していたとき、「山咲みみさんが通う銭湯です」とコメントがあるのを見つけた。

山咲みみさん。

…誰だよ。

山咲みみさんを検索した。山咲さんはストリッパーだった。

20年くらい前に一度、ストリップ劇場に行ったことがあった。そのときは仕事の取引先の人と何人かで見た。なんでまた仕事関係の人とストリップを見たのか。それは、私の提案だった。彼らは、普通に共に食事をしたら、会計の時に伝票を「まーまーまー」と取り上げられて自動的に接待となるような関係だった。けれども、そのときは会社の経費で落とされるようなおつきあいをしたくなかった。そこで容易に領収書を持っていかれないような場所に行こうと考えて、当時勤めていた大阪市内にあった、ある劇場に行き、親交を深めようではないかと企画したのだった。

それから長い間を経て、数年前、そのとき親交を深めた人と十数年ぶりに再会した。挨拶のあと、二言めに彼は言った。

「いや実は、あのとき行った劇場が昨日手入れを受けたそうで」

久しぶりに会って二言めに口にした言葉がそれというのも何だし、再会の前日に手入れというのも何だけど、それだけ彼の記憶に残った経験だったのだろうと思った。

…これが、今までの私のストリップ経験だ。他人に自慢できるほど豊富なものではない。いや豊富だからといって自慢できるかどうかはまた別だけど。

それはともかくとして、たまたま検索した、その銭湯を訪れる著名人がストリッパーだということに興味を持った。山咲みみさんは過去にAVやテレビで仕事をしていたわけではなく、ストリップ一筋で十数年の芸歴を積んできたようだった。劇場に行かなければ動く姿を見ることができない芸人さんだ。昔から「実地経験しなければわからない」存在に私は魅かれる性質がある。そこで久しぶりにストリップを見に出かけようと思った。


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Tokyo, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2017. 8)

JR池袋駅東口から線路沿いに数分北上したところに、小さなお社がある。池袋水天宮。


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Tokyo, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2017. 8)

鳥居の傍らに「田の神様」とよばれる石像が4体並ぶ。一見お地蔵さんのようだけど、各々、手にシャモジやお椀を持っている。

そして、この神様を背後から回って見ると…


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Tokyo, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2017. 8)

以上、本日のつかみネタ。

今日の目的地・ミカド劇場は、この池袋水天宮からほんの数百メートルのところにある。劇場の裏手に出演者の写真が掲示されていた。

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Tokyo, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2017. 8)

6名ですね。案内に従い、角を曲がってスグ!の入口へ。


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Tokyo, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2017. 8)

17082705ticket係員の人にお金を払うと、彼は受け取ったお金を自動券売機に入れ、出てきたきっぷの半券をちぎって私に手渡した。彼は「自動券売機にお金を入れる担当」なのだろうか。

ミカド劇場では13時まで入場すると「早朝料金」が適用されて入場料は¥4,000。一度入場すれば、夜の終演まで中にいることができる。コストパフォーマンスは非常に高い。

案内に従い受付の横にある扉を開くと、廊下やロビーはなくて、いきなりステージが目に入った。

…狭い。

ステージ周りははおよそこのようなレイアウト。


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客席は、3人がけくらいの長さのベンチが左右に四個ずつ並んでいるだけ。つまり座席定員は24人。ストリップ劇場ってこんなに狭いものだっただろうか、と過去の記憶を呼び覚まそうとするも、前に行ったのは大阪の劇場だったし、しかも一度だけだったので思い出すことはできなかった。だけど、もしここのように小さかったらさすがに記憶に残っていたような気がする。

開演の30分くらい前だったけれど、ステージきわの文字通りかぶりつけそうな席以外はまだ空いていたので、座席は確保できた。

劇場内では「携帯電話の使用や写真撮影は固くお断り」というお馴染みの禁止事項以外にも、いろいろなお約束がある。今日は、ここに来る前にこの劇場のホームページの中にあった「ストリップ入門12」などで予習してきた。

見落としてしまいがちなお約束ごとが多い、というのは銭湯の入浴マナーにも通じるものがある。いやいや銭湯のマナーなんてものは一般常識でしょと思う人もいるかもしれないけれど、大学生の頃に銭湯で風呂から上がって脱衣所に戻ったとき、そばにいた全身刺青のおっさんから「あーあー兄ちゃん、もっとちゃんと体拭いてから上がらないと」と叱られて以来、私は、自分ルールで「この程度はOK」だと思っていたことが世の中ではOKではないことも存在することを学習するようになったのだ。

…で、現実に戻って、ストリップである。ほぼ定刻どおりに場内が暗転し、闇の中でボソボソと呟くようなアナウンスが入り、開演。

6人の踊り子さんが、およそ一人20分の持ち時間の中で演目を行う。

踊り子さんの年齢は見た目20代から40前後くらいまで様々。そしてこれも今日の新たな発見だったのだけれど、人によって演目の作りに結構な違いが見られた。単に曲に合せてリズムを刻みながら衣装を脱いでいき、ストレートに裸体に注目させる踊り子さんだけでなく、音楽の選曲からしてストーリーを匂わせ、そのストーリーに合せて服を脱ぎつつパフォーマンスを見せる踊り子さんがいることに気がついた。たぶん世間一般の人が抱く割と一般的なストリップのイメージは前者で、私も、前に大阪で見たときにはそちらのほうしか印象に残っていなかったのだけど、今日は、練り上げられたストーリーを、まさに「演じている」踊り子さんが何人かいて、彼女たちの動きに気をひかれた。

そのひとりが山咲みみさんだった。彼女は、一回目は南アジア風の真っ赤な衣装をまとい、ヨガを思わせるようなポーズを交えながら踊った。それは彼女の胸元にあるヴァジュラ(Vajra)のタトゥーと調和を見せていた。二回目は、天使の背中についてるような羽根を手に、白いドレスで小さなステージを舞った。

ところで、演奏されていた曲の名前もここで紹介できれば、より説明が具体的になるのだけど、実はストリップには「曲名を口外してはならぬ」というお約束も存在する。…なので、残念ながらここは掟に従う。

さて。踊り子さんが演目を終えた後は個人撮影のコーナーが設けられている。ここで撮った写真はプリントされ、裏にサインとメッセージが添えられてお客に渡される。一枚¥500。これもアイドルの握手会などで「CD一枚買ったら特典がどうたら」っていうのに比べると、非常にコストパフォーマンスが高いと思う。ところでこの写真のことを口頭では「ポラ」と呼ばれていたのが、興味深かった。おそらく昔はポラロイドカメラを使って撮っていたのだろう。今日目にしたカメラは、踊り子さんの私物のようなコンパクトデジタルカメラだった。そこで、私も山咲さんに一枚撮らせていただいた。カメラは黒いCoolpixだった。

あとで、裏にサインとメッセージが書かれた写真をいただいた。

しかしここでも掟が発動する。劇場で撮った写真やいただいたサインも、原則として公開してはいけないようなのだ。だが一応このブログは写真ブログだし(…)、というわけで悩んだ結果、ボカしを入れて掲載してみることにする。


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写真を撮るときに山咲さんと少し話すことができた。彼女も銭湯が好きなのだそうだ。話し方は軽かったけど、実は奥行きの深い女性という印象がした。ていうか引き出しをたくさん持っているのかな。

銭湯もストリップも先行きは明るくないけれど、両方とも大切にしたい、奥が深い文化ですよね、と今日は適当にまとめてみる。


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Tokyo, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2017. 7)

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June 11, 2017

都電7000形の最後

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Tokyo, SONY α380 with SONY DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM (2009. 8)

たしか10年くらい前は都電荒川線にはこの7000形と、7500形、8500形の三種類の車両しかなかった。

当時は頻繁に都電を撮ってはこのブログに載せていた。その後は毎年のように新車が入り電車の種類は増えていったけれど、私が都電を撮るのに飽きてきた。

今年の春ごろに7000形がすべてなくなることを聞いて、ひさしぶりに力を入れて都電を撮ろうと沿線を歩いた。


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Tokyo, SONY α390 with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2017. 4)

そうこうしているうちに7000形最後の日が来た。6月11日に荒川車庫で行われた撮影会をもって7000形は完全に引退。

撮影会に参加できるのは限定1,000名。申し込みは往復はがきというアナログ仕様。まさか1,000人も応募があるわけはなかろうと軽く考え、当然のごとく当選の通知を受け取ったけれど、実は結構落選してしまった人もいたらしい。


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撮影会は50人ずつの集団に分けられ、10分間の限定だった。


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Tokyo, SONY α390 with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2017. 6)

車庫の中の決められたスペースからの撮影なので、誰が撮ってもほぼ同じアングルになっていただろう。

でも、昔よく撮っていた電車の最後の姿に立ち会うことができたのはラッキーだったかな。


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Tokyo, SONY α390 with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2017. 6)

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December 29, 2016

そうだ女川に

いつもの大塚。


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Tokyo, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2016.12)

見慣れた角海老ジムの前を通り過ぎたときにふと思い出す。


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 6)

そうだ。「次回は女川(おながわ)から」だと書いていたじゃないか半年前に石巻を旅したときに。

クマにニアミスしたためにビビってその後の計画をペンディングしていたのだ。

そうだ女川に行かなくては。

そして5分後、女川着。


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Tokyo, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2016.12)

外観も濃い目だけど店内はさらに濃い目だった。


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16122904gyouza
Tokyo, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2016.12)

こんどは一人飲みで来ようかな。

というわけで女川から再スタートっす。


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Tokyo, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2016.12)

女将さんの娘が飼っているわんこを、昼間預かっているそうな。ふふふ。


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16122907wanco2
Tokyo, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2016.12)

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June 13, 2015

[Prowl] 茨城県龍ケ崎市 '15. 6.13

茨城県南部に、龍ケ崎という市がある。地図で見ると、JR常磐線の佐貫駅から、関東鉄道竜ヶ崎線という私鉄が竜ヶ崎駅まで通じている。竜ヶ崎線は約5kmの路線だ。JRの駅から、おそらく市の中心部まで、短い私鉄が走っているという様子が、なんとなくいわくありげに思われる。

しかしこの近辺に、他に何か気になるスポットがあるというわけでもなかったので、今まで龍ケ崎市に行ったことはなかった。しかし先日ニュースで、佐貫駅を「龍ケ崎市駅」に改名する計画があることを聞いた。だが、そうなると竜ヶ崎駅の立場はどうなるのか、そもそも同じ市内なのに「龍ケ崎(市、市駅)」と「竜ヶ崎(駅)」で字が違うのはなぜなのか、さまざまな疑問が沸々と湧いてきた。


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Ibaraki, NIKON COOLPIX P340 (2015. 6)

上野から常磐線の普通電車で50分。佐貫駅に着く。

駅がある辺りは、常磐線が通じた頃は龍ケ崎市ではなく、のちに合併して龍ケ崎市になったという。現在の町名は「龍ケ崎市佐貫」。


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Ibaraki, NIKON COOLPIX P340 (2015. 6)

ここから竜ヶ崎駅まで、関東鉄道竜ヶ崎線の線路に沿って歩いてみる。


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Ibaraki, SONY α390 with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2015. 6)

竜ヶ崎線は、1両のディーゼル車が単線の線路を行ったり来たりしている。しかし列車は1時間に2本程度あり、往復では1時間に4本走っていることになるから、線路沿いを歩いていると、単線の割には頻繁に列車を見かけるような気がする。


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15061305train
Ibaraki, SONY α390 with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2015. 6)

駅も車両も、JRのそれとはひと味違うシブさが感じられる。


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Ibaraki, SONY α390 with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2015. 6)

竜ヶ崎駅のある市街地に入る少し手前にある来迎院というお寺で、真新しい涅槃仏を目にする。上座部仏教国のタイやミャンマーでは日常的に見かける涅槃仏を日本で見る機会は、あまり多くない。

さらに町へ向かって歩くと、歴史民俗資料館がある。農家で使われていた農具とともに、昔、竜ヶ崎線で走っていた蒸気機関車が展示されていた。


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Ibaraki, SONY α390 with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2015. 6)

さらに十数分歩いて、竜ヶ崎駅に着く。


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Ibaraki, NIKON COOLPIX P340 (2015. 6)

よく見ると看板に書かれた「崎」の字は、俗字体の「﨑」だ。

で、結局、地名としては何が正式の文字であるかというと、複雑なほうの「龍」と、大きい「ケ」と、俗字でないほうの「崎」の、「龍ケ崎」なのだそうだ(なぜか一発変換できないのだけど)。市のホームページの表記は「龍ケ崎」に統一されている。いろいろ調べたところ、手書きが多かった頃、皆、書きやすい字で好きに書いていたために表記がまちまちで、かつ、それを許容しているうちに現在に至ったというのが、結局の理由のようだ。

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だったら今のユルいままでもよいのではないかという気もしないわけではないけれど、このご時勢、文字コードが違っているとそれだけでいろいろ面倒くさいこともあるし、ここで「龍ケ崎」の名が入った駅を作るというのも、地名統一(?)の流れのひとつなのかもしれない。


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Ibaraki, SONY α390 with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2015. 6)

竜ヶ崎駅から伸びる道路沿いは商店街になっているけれど、この町も他の地方都市と同様に、シャッターを下ろした店が目につく。


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Ibaraki, NIKON COOLPIX P340 (2015. 6)

しばらく行ったところにあった、八坂神社。ここもまた歴史を感じさせる佇まい。派手さはないけれど、全体として落ち着いた雰囲気がある町だ。

竜ヶ崎線の列車に乗って佐貫へ戻る。


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Ibaraki, SONY α390 with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2015. 6)

佐貫の駅前は竜ヶ崎より広く、まっすぐな道路が通じている。しかし意外に閑散といている。龍ケ崎市内にはニュータウンなどの新たに開発された大規模な住宅地もあるらしいけれど、駅から離れている。どうせなら昔からある竜ヶ崎線などの鉄道に近いところに作ればよかったのに、とも思う。

竜ヶ崎線の線路の反対方向の、駅の西側の道を歩くと、牛久沼がある。牛久沼があるのは牛久市ではなくて、実はほとんどが龍ケ崎市に属するのだそうだ。


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Ibaraki, SONY α390 with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2015. 6)

沼の周囲ではネコが無秩序な様子で暮らしており、少々気になる。

ところで、牛久沼はウナギの名産地だそうで、鰻丼発祥の地でもあるという。


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Ibaraki, NIKON COOLPIX P340 (2015. 6)

雲が出てきたので切り上げて、締めに鰻を食べようと店に入ったけれど、値段を見て、つい無意識に注文をソバにスライドしてしまった。ああショボい。

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February 07, 2015

[Prowl] 千葉県いすみ市~市原市 '15. 2. 7

学生の頃、友人から「つげ義春とか好きでしょ?」といきなり言われたことがあった。

それは、当時、アルバイトの面接で店長から、やはりいきなり「AB型?」と聞かれたときと同じくらい、初球からインコースぎりぎりを狙って投げられた変化球のような質問だった。だが、その頃つげ氏の作品は読んだことはなかったし、特に興味もなかった。ついでに私はAB型でもなかった。

先日、新聞の書評に、つげ氏の最新作のことが載っていたのを見た。ふと、当時のことを思い出し、図書館で借りて読んでみた。代表作の漫画「ねじ式」も初めて読んだ。意外に、引っかかるところもなくすんなりと読めた。

もしこの作品を私が学生の頃に手にしていたら、すんなり読めただろうかと思った。時と経験は、ものの見方を変える。昔は大きく曲がって見えた球も、今ならば、目線を動かさずとも視野の中に軌道が収まって見えることもある。

つげ氏はまた、旅を好み、旅行記も何冊か残している。行き先は、わびしい国内の田舎町が多かった。著書には、彼が旅先で撮ったモノクロの写真も添えられていた。


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(「つげ義春: 夢と旅の世界」〔新潮社〕より)

考えてみれば今は、正月休みも終わり、かと言って、春の花が咲くにはまだ早い冬枯れの季節だ。旅行先を見つけるのに少し悩む時季でもある。

私も発想を変えて、わびしさを恐れずに旅先を考えてみた。そもそもこの先わびしさから逃げていたら、人生の選択肢が狭まる一方である。

そのとき頭に浮かんだのが、千葉県の養老渓谷だった。

養老渓谷は紅葉の名所として知られている。しかし今の時期、木々に葉はない。また、雪がたくさん降るわけでもないけれど、山の中なので、温暖な所ともいえない。近くには温泉(鉱泉)が湧いているけれど、調べたところ湯温25℃の加熱泉。また宿がある温泉街は駅から歩いて15分、そして、その鉄道も、電車ではなく、ディーゼルカーが走る私鉄。だが千葉県なので、東京からそれほど離れているわけではない。気軽にわびしさをたしなむには理想的な場所だ。ここまで調べたところで、つげ氏の旅の記録も調べると、彼も養老渓谷に行ったことがあるようだった。そして、同じ房総半島の海沿いにある大原に、子供の頃住んだことがあったらしい。そこで今日、この二つの町を日帰りで訪ねてみることにした。


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Chiba, SONY α6000 with YASHICA ML35mm F2.8 (2015. 2)

千葉駅で外房線の普通電車に乗り換えて、大原まで1時間強。駅から、まず、港を目指して歩く。なお、今日の画像は、つげ氏を倣ってモノクロで撮ることにする。レンズは35mm換算で標準50mm近くになる35mmレンズ一本勝負。ちなみにつげ氏はキヤノン4LやPといったレンジファインダー機で主に撮影していた。現在もデジタルカメラは持っていないらしい。


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Chiba, SONY α6000 with YASHICA ML35mm F2.8 (2015. 2)

大原の港はこじんまりとして、東京に近い割には観光地っぽさも少なく、ひなびた印象。海沿いの道をたどって八幡(はちまん)岬へ。名前から察しがつくとおり、岬の手前に神社がある。


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Chiba, SONY α6000 with YASHICA ML35mm F2.8 (2015. 2)

ベンチがあったので、千葉駅で買った駅弁と缶コーヒーで食事を取る。とりあえず私にとっては定番の二大千葉産グルメである万葉軒の「トンかつ弁当」とジョージアマックス。同時に口にすると、全く合わない。わびしさが増幅される。もっとも、今日の旅のテーマ的には問題ない。


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Chiba, SONY α6000 with YASHICA ML35mm F2.8 (2015. 2)

神社の脇から延びている、岬を巡る歩道を行く。

つげ氏が漫画評論家の石子順造氏を連れて八幡岬を案内したとき、石子氏は「これはすごい。ぼくの住んでいる焼津あたりの海よりずっといいね」と話したという。

たしかに、大原の漁港から太平洋の海岸線、砂浜が見渡せるこの岬の眺望はすばらしい。寒さを忘れて、しばし見入る。思わずスイングパノラマで撮影。


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Chiba, SONY α6000 with YASHICA ML35mm F2.8 (2015. 2)

駅へ戻り、いすみ鉄道の列車に乗る。養老渓谷は、この列車の終点の上総中野駅で小湊鉄道に乗り換えて、ひと駅先にある。このルートは数年前にも辿ったことがあった。今日は途中下車せずに上総中野へ。


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Chiba, SONY α6000 with YASHICA ML35mm F2.8 (2015. 2)

しかし上総中野駅での接続がよろしくなく、小湊鉄道の列車は1時間半待ち。ひと駅なので、歩いていくことにする。


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Chiba, SONY α6000 with YASHICA ML35mm F2.8 (2015. 2)

それほど険しくはないものの、アップダウンのある山道を1時間ほど行くと、温泉街の端っこらしきところに着いた。


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Chiba, SONY α6000 with YASHICA ML35mm F2.8 (2015. 2)

温泉宿は何軒かあるけれど結構広い範囲に散らばって建っていて、「街」と呼ぶには賑わいが乏しい気がする。

川沿いの遊歩道を歩く。冬枯れの色彩に欠ける光景が、モノクロで撮るといい具合に気にならない。渓谷を撮影していて、つげ氏は、広角のレンズで撮っていたんだなと気がつく。レンジファインダーのフィルムカメラだから標準レンズの50mmあたりを常用しているものかと、まずは想像していたけれど、単焦点付けっぱなしだと、やはり、もう少し広いレンズのほうが使いやすい。


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Chiba, SONY α6000 with YASHICA ML35mm F2.8 (2015. 2)

養老渓谷の駅の脇には、列車の利用客が無料で入ることができる足湯がある。足を浸けると、寒さがちょうどうまいこと和らぐ。


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Chiba, SONY α6000 with YASHICA ML35mm F2.8 (2015. 2)

つげ氏が大原に来たときには、海辺にあった国民宿舎に泊まり、養老渓谷でも温泉宿で一泊したと著書の「貧困旅行記」に書かれている。けれども、実際にここへ来る人の多くは、今日の私のように首都圏からの日帰りがほとんどだろう。足湯で列車の時間を気にしつつ「貧困旅行記」を読みながら、氏の旅は、たしかにある意味で貧困と呼ぶにふさわしいかもしれないけど、ある意味では結構贅沢だよね、と感じながら、小さなワビ旅、終了。


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Chiba, SONY α6000 with YASHICA ML35mm F2.8 (2015. 2)

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January 01, 2014

[Prowl] 日本寺(千葉県安房郡) '14. 1. 1

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このところ、昔VHSで録画したビデオを少しずつブルーレイディスクにダビングするということをやっている。録りっぱなしでそれっきりほとんど見ていなかったものも多いけれど、あらためて見ると貴重に思われる映像も結構あった。そのひとつに、アフガニスタンを扱ったNHKスペシャルがあった。バーミヤンの石仏が映っていた。


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2001年、この、岩壁をくり抜いて彫られた巨大な仏像がタリバンによって破壊されたことは、当時のニュースで大きく扱われていた。番組の中の石仏は、その前の姿だった。なんとなくそれ以前は無傷だった印象があったけれど、ご尊顔は既に半分以上削り取られ、周囲も虫が食ったように多くの横穴が掘られて、中には人が住んでいた。

この仏像を見たとき、たしか日本にも似たようなものがあることをふと思い出した。そこで、ちょうど正月でもあるので、その、『バーミヤンの仏像みたいなもの』へ今年の初参りに行くことにした。

千葉駅で内房線に乗り換えて1時間40分。保田(ほた)駅で電車を降りる。海が近い。しかし目指すのは鋸山という山。海を背に、坂道を登る。道はきれいに整備されており、40分くらいで山門に着いた。


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Chiba, SONY NEX-5 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2014. 1)

日本寺という。スケールの大きい名前の割りに地味なたたずまいだ。だが、開山したのは奈良時代の725年。長い歴史がある。

この寺の最大の見どころは、日本一大きい石製の仏座像といわれる高さ31mの大仏だ。山道をさらに登る。元日なのに、ひと気がほとんどない。

10分ほど行くと目の前が開ける。大仏広場だ。突然拝観者の姿が増えたように見えたので、びっくりする。


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Chiba, SONY NEX-5 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2014. 1)

よく見ると、近くに駐車場がある。車で直接ここまで来るのがおそらく一般的な方法なのだろう。日本語ではない言葉も飛び交っている。アジアからのツアー客のようだ。よくもわざわざ日本人もなかなか来ないような山の中まで来るものだと思うけれど、意外に楽しそうに見える。


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Chiba, SONY Cyber-shot DSC-RX100 (2014. 1)

靴を揃えて脱いでいるのは、仏教国から来た人だろう。

大仏をあとに、さらに山の中を歩く。

駅から寺の入口までの道中より、寺の中を歩くほうがしんどい。というか、山の一帯がまるごとこの寺の敷地のようだ。


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Chiba, SONY Cyber-shot DSC-RX100 (2014. 1)

大きな岩の裂けめのようなところを通り抜ける。

おおこのアプローチは昔ヨルダンで見たペトラの遺跡のような。

(↓ちなみにこれがペトラ)
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Petra (JORDAN), MINOLTA α-5xip with MINOLTA AF 24-50mm F4 (1996. 9)

千葉の山ん中を歩きながら、突然ヨルダンを思い出す。目の前に巨像が現れる。

これこそ私が「バーミヤンの石仏のようなもの」と思っていた、「百尺観音」だ。


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Chiba, SONY NEX-5 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2014. 1)

もともとこの辺りは石切り場で、この観音様は石を切り出した跡の空きスペースを利用して作られたものだという。よく見ると岩の切りくちの仕上げが雑なのは、そのせいだろう。観音様は世界戦争戦死病没殉難者供養と交通犠牲者供養のために6年かけて作られ、1966年に完成した。像の高さはおよそ百尺、つまり約30m。バーミヤンの石仏は55mだった。大きさはバーミヤンのおよそ半分で、しかも、像というより彫刻と呼んだほうがしっくりくるような平面的なお姿だ。けれども、千葉の山中で、しかも近代に作られたことを考慮すると、結構がんばったとは言えないか。たしかにバーミヤンと比べるとショボいけれど、それは、バーミヤンがすごかったのだと思いたい。

観音様の近くにも門があり、そこから内房線の浜金谷駅へ下る道が通じている。往路のようなきれいな道を想像しておったけれど、倒木が塞いでいたりなぜか土が湿っていたり坂が急で手すり代わりのロープが張られていたりでクソのような悪路だった。結局、登り以上に時間をかけて駅に着く。

ちょうど電車が停まっていたのでラッキーと思って乗ったところが、強風で運転見合わせ中。この辺りの線路は海が近いため、風の影響を受けやすい。電車は数十分遅れで動き出し、結局家へ着いたのは夕方。ああ今年も千葉は、遠かった。

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March 18, 2012

寒いぜ

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Kanagawa, SONY Cyber-Shot-Keitai S003***

昨年、プロ野球二軍の試合を何回か観戦したことで調子こいて(?)、今日、川崎市のジャイアンツ球場へイースタンリーグ開幕戦を見に行った。

しっかし彼岸間近とはいえ、まーだまだ寒かった。小雨もぱらついていたし。しかしそれでも、ビールを飲んでいた観客もちらほら目にした。やっぱ、そういう人たちは「野球にはビール」と、かたくなに心に決めて今日に臨んだのだろうな。

試合はベイスターズの逆転勝ち。今年も二軍は見ごたえがありそうだ(…)。


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Kanagawa, SONY α390 with 100-300mm***

ところでベイスターズの新しいユニホーム、遠目には格好よさげに見えましたわ。

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