December 01, 2018

最近見た映画①「ゲンボとタシの夢見るブータン」

このところ、映画を多く見た。

年に一本も映画を見ないこともある私にしては珍しいので、備忘録を兼ねて感想を残す。


そのお花畑的な邦題からして、実は、見る前はあまり期待していなかった。原題は"The Next Guardian"。ブータン人のルム・バッタライ氏とハンガリー人のドロッチャ・ズルボー氏が共同監督を務めた。

ブータン中部の町・ブムタンに古くからあるお寺に住む一家の生活を、ナレーションも音楽も付けずに淡々と描く。

地方にあるお寺の後継ぎをためらい、都会で働くことを希望する息子。娘はトランスジェンダーで、サッカーに夢中になっている。しかしブータンには若者が憧れるような大企業はない。また、人々の意識が昔と大きく変わっていなければ、トランスジェンダーに対して特に寛容な社会でもないだろう。

現代的、かつ、ありがちなテーマなのでフィクションかと思ったら、ノンフィクションなのだそうだ。出演者が話すブータン現地語であるゾンカ語の吹き替えもなく、クールなドキュメンタリー風の作品。いい意味で予想を裏切られた。


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Bumthang (BHUTAN), MINOLTA α-807si with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2000.12)

2000年の冬に訪れたブムタンの寺院。建物の姿は今もほとんど変わらないように見えたけれど、人の心は変わったか。

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January 03, 2018

[Journey] 東海道線などで静岡のあたりまで end of '17~beginning of '18

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Tokyo, SONY α390 with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2018. 1)

つつましく、18きっぷで東海道線を西へ向かう。


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Tokyo, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 1)

上野駅から東海道線の電車に乗ることができるようになった。「上野東京ライン」。私は、まだその名前に馴染んでいない。

まず茅ヶ崎で途中下車。


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Kanagawa, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2017. 12)

前々から一度訪ねてみたかったカレーハウス『ブータン』。タージ・マハル風の建物が描かれた看板。店員さんは寡黙そうな日本人男性が二名。


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Kanagawa, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2017. 12)

カレーは純日本風。生野菜と共にワカメの味噌汁が付いてくるのがナイス。


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Shizuoka, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2017. 12)

温泉街の中に佇むアタミ銀座劇場。ここだけのために熱海に下りる。


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Shizuoka, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2017. 12)

※ポスターの写真はかなり昔に撮られたもののようで現在のお姿とは違っていたためそのまま載せてしまってもいいかなと思ったのですが、やはりここはセオリーに従ってモザイクをいれさせていただきました。

鍛えられた局部を誇るファイヤーヨーコさんの名人芸を堪能。あとで知ったのだけど、ファイヤーさん、実は私より年下のようだった。「おかあさん」なんて呼んでしまってごめんなさい。


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Shizuoka, SONY α390 with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2018. 1)

日が変わって、さらに西へ。東田子の浦(ひがしたごのうら)駅から、まっすぐ南へ歩く。松林に入ると、目の前に堤を上る急坂が目に入る。坂の向こうは、海。


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Shizuoka, SONY α390 with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2018. 1)

田子の浦に うちいでて見れば 白妙の 富士の高嶺に 雪は降りつつ


百人一首の、山部赤人の歌に詠まれた田子の浦。

富士山と海をいっしょに撮りたいと思ったけれど、ここでは難しかった。ひとつ先の吉原駅近くに「富士と港の見える公園」というのがあるので、足をのばす…


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Shizuoka, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 1)

…が、その公園は神社とストゥーパが同居する、単なる謎空間だった。高台にあるのに、木々にさえぎられて眺望はきかなかった。説明の類がなかったのであとで調べたところ、昔は木造の展望台があったようだったけれど撤去されてしまったらしい。またストゥーパは、この近くにある日本山妙法寺の道場が関係している…ような。

消化不良気味に静岡市へ。


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Shizuoka, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 1)

「静岡でメシといえばまず鐘庵」(注:…私にとっては)ということで、ここで消化によいソバをいただき、その間に富士山を撮るため安易に「富士山のよく見える駅」をネットで調べる。いくつかあった中で、割と行きやすそうな御殿場線の富士岡駅へ行くことに。


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Shizuoka, SONY α390 with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2018. 1)

いきなり、駅の背後に富士山がそびえ立っていた。駅の裏手の高台に昔の駅だった場所があり、そこからの眺めがよいようだった。


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Shizuoka, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 1)

「富士見台」と名づけられたその場所にあった案内板には、「富士見台という地名は数あれど最高の眺めを得られるのはここだけです」と自信たっぷりな説明が、日本語だけでなく英語(「Amongst existing Mt. Fuji viewing places, this is the best Mt. Fuji viewing place」)・中国語(「説話『富士見台』的地名…」)・韓国語(…)で書かれてあった。


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Shizuoka, SONY α390 with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2018. 1)

望遠で寄って、最高の眺めを撮影。ここで日が落ちてきたので、この旅終了。


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Shizuoka, SONY α390 with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2018. 1)

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October 14, 2012

ブータンの不都合な事実

他の多くの国と同様、国境が全て地続きのブータンにも民族問題は存在する。外務省発行の2007年度版『ブータン国別評価』によれば、人口は67万5,000人、民族構成はチベット系60%、ネパール系20%、その他20%とされている。この割合は、十数年前、私が住んでいた頃に感じていたものに近い。実際には、南部ではネパール系の割合が高く、北部では逆にチベット系の人が多く見られた。おそらく全てを足して割れば、ほぼこれくらいではないかという程度の感覚である。私が住んでいた辺りは、チベットから移ってきた(と聞いた)人も、ちらほら住んでいた。私のいた町に限って言えば、チベット系ブータン人(≠チベット人)70%、ネパール系20%、チベット人が10%くらいの割合だった。

↓画像はブータン南端のインド国境にある町、プンツォリンの市場。


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Phuentholing (BHUTAN), MINOLTA α-9xi with MINOLTA AF ZOOM 24-85mm F3.5-4.5 NEW (2001.11)

私の職場にも、ネパール系の同僚が何人か働いていた。職種は様々だった。鍛冶職人、事務職の女性、入出庫部門の担当職等々。私より年下の、あるネパール系男性は、間接部門の部長だった。彼とは何度か個人的に酒を飲んだり食事をしたりした間柄だったので、プライベートな話をしたこともあった。彼の実家は特に裕福ではなさそうだった。けれども、ブータン唯一の国立大学(ブータンでは、国公立の学校の学費は基本的に無料である)を卒業して今の職場で働くようになったと言い、彼の兄も、大学を出て首都にある放送局に勤めていると話していた。もっとも彼に限らず、職場の管理職クラスの人は、ほぼ全員、専門学校卒以上の学歴があった。だから、人種より、むしろ学歴が地位に影響するものだと思っていた。

ブータンに住んでいた時に民族問題について深く話したことはほとんどなかった。身近で、差別を肌で感じることがなかったし、そもそも外国のセンシティブな問題をアウェーの人間が現地の人に対して軽々しく話題にすることはタブーである。

そんなわけで最近までこの国の民族問題については、実体験以上の知識はほとんどなかった。主にネパール系のブータン人難民キャンプが国境を隔てたネパール国内の片隅にあることを知ったのも、帰国後のことだった。

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先日読んだ『ブータン-「幸福な国」の不都合な真実』(河出書房新社)の著者、根本かおるさんは、大学院時代にインターンとしてブータンを追われた難民支援活動に関わったという。この国の第一印象が第三国にある難民キャンプというのは、観光などでブータンを訪ねた人のそれと大きく異なるに違いない。

この本の、他のブータン関連書籍と異なる特徴は、難民問題だけではなく、ブータンの近代史や政策についても詳細に調べて書かれていることである。この国に関する情報は曖昧なものが多いので、全体にわたって、ある側面からスパッと割り切って書かれたこの本は、それだけでも貴重な存在だ。

もちろん本書でブータンの難民問題が全てわかるわけではないし、私が実感していたこととは印象が異なる点もいくつかあった。けれどもそれはお互いに、個人として持つ印象なのだから当然のことだ。大きな誤りや著しい偏見があると感じた部分は、なかった。

私は、この本はブータンで暮らす人、あるいは暮らしたことのある人に、特に読んでもらいたいと思う。ブータン国内に住んでいると、こうした情報を目にする機会はほとんどないからだ。逆にそれ以外の人は、冷静にとらえつつ読んでいただきたいと感じる。ブータンに限らず、南アジアでは、隣国の中国チベット自治区はもとより、インドや、ブータン人難民キャンプのあるネパールでさえ、深刻な民族問題が多数、場合によっては連鎖して存在している。簡単に「ブータンだけが、けしからん!」と言い切れるものでもないのだ。しかしブータンに対して「幸せいっぱいの国」だとか「シャングリラ」とかお花畑イメージを持っている人は、それもまたちょっと違うということを知る意味で、本書をお勧めする。

余談ではあるが、昨年の国王来日以降、「ブータンの大多数の人は幸せなんですよね?」的な質問を、私も、時々されるようになった。それに対しては、もっぱら、こう答えている。

「そうかな?うーん…。俺もブータンにいるときは幸せだったな…今よりは。別の意味でね」

いやこれも本音っすわ。ふはは(←力のない笑い)。

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June 30, 2012

ブータンのゾンで火災…

ブータン中部の地方都市、ウォンディフォダンの市街地の端に建つ、ウォンディフォダン・ゾン。


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Wangduephodrang (BHUTAN), SONY α380 with SONY Vario-Sonnar T*DT16-80mm F3.5-4.5 (2011. 2)

ブータンの歴史的建造物が火災で焼失、国王夫妻も現地入り(yahoo!ニュース)

1638年に建造され、世界遺産に登録申請中だったこの建物が火災で全焼してしまった。

しかし、つい最近こんな記事を書いてから間もないうちにこのようなことが起こると、変に例えてしまったのが悪かったのかと余計に気になってしまったわけなのだが、死傷者がいなかったのは不幸中の幸いと思う。

けど、yahoo!ニュースのトップにブータンの火事が載っているのを見たときには別の意味で驚きましたわ。この国の注目度がそれだけ高くなっているということでしょうね。

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June 03, 2012

ブータンに日本大使館新設

ブータンに大使館新設 外務省、14年めど(東京新聞)

昨年来日したブータン国王から要請があったらしく、2014年までに、ブータンに日本大使館ができることになった。

現状はインドの日本大使館がブータンも兼務している。しかし人口10億超のインドの外交を担う大使が人口70万のブータンに来ることは稀で、来ブしたときはわざわざニュースとして当地の新聞に載るくらいだった。

あーそういえば昔、日本大使がブータンに来たとき、私がいた職場を訪問したことがあって、そのときうかつにも(というか無精して)普段着で対面した私は「あっ…あなた日本人か!てっきりネパール人かと思ったわ」と言われた。それ以来、学習機能が働いて、要人が職場に来る時(のみ)、スーツを着て行くようになった。

当時(たぶん今も)、ブータンにおける日本のフラッグシップ・オフィスはJICAの事務所だった。ブータン宛の郵便物で宛名が日本人っぽくて住所不明のものがあると、とりあえずJICA事務所に送られていた。けれども、今後はそんなこともなくなるのだろう。ささいなことではあるけれど、往時を知り、そしてこのJICA事務所にお世話になった私にとっては、少し淋しさを感じる。


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Thimphu (BHUTAN), SONY α380 with SONY Vario-Sonnar T*DT16-80mm F3.5-4.5 (2011. 2)

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May 14, 2012

非常口

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Bangkok (THAILAND), RICOH Caplio GX100 (2010. 1)

先日広島県のホテルで起きた火災が惨事となった原因のひとつに、建物の、構造上の問題が挙げられている。

過去に旅先で泊まった国内外のホテルのことを思い出してみると、窓がない部屋や、廊下が入り組んでいて非常脱出経路がわかりにくい所もあった。窓なしの部屋がなぜ問題かというと、非常時に廊下が使えない場合、部屋から脱出する術がなくなるからだ。また、インドやブータンでは、窓があっても、鉄格子がはまっていることがあった。これは外からの侵入者を防ぐためと聞いたけれど、諸刃の剣になりかねない。


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Thimphu (BHUTAN), SONY α380 with SONY Vario-Sonnar T*DT16-80mm F3.5-4.5 (2011. 2)

昔は、チェックインして部屋に入ると必ず最初に非常口へ至る経路を確認していた。しかし、いつしか面倒になって、最近では怠ることが多い。それどころか、外出から戻ってエレベーターを降り部屋に帰るときに、何度も迷うこともある始末(これは建物の構造以外に、私が方向音痴であることも起因する)。

とりあえず今後は、非常口のチェックくらいは徹底しようと思う。

火事に遭う確率なんて、実際には一生のうちに一度あるかないかだろう。だがそれゆえに、注意しておけば済むことで命を落とすのは悔いを残すと思うのだ。いや死後の世界があったとして。

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November 20, 2011

Bhutanese Week

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Paro (BHUTAN), SONY α380 with 16-80mm***

ブータンが日本でこれほど話題になったのは史上初めてではなかろうかと感じられた、国王夫妻の来日。私の知る限りでは、ブータン王室関係者の来日は、今上天皇の即位の礼のときにいらっしゃった前国王以来ではないかと思う。日本では皇太子殿下、秋篠宮殿下ご夫妻がブータンを訪問されたことがある。だが、いずれも20年以上前のことであり、近くて遠い国だというイメージは今も否めない。

国王は、国会での演説や講演等をはじめ随所で、日本への思いを、わかりやすく上手い表現で言葉や振る舞いに表されていた。心を動かされた方もいたのではなかろうか。


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Thimphu (BHUTAN), SONY α380 with 16-80mm***

今春、10年ぶりに訪れたときに撮ったブータンの首都・ティンプーの町。かつてこの国に住んでいた頃も、親日的な人は多かった。あーでもいっぺん夜の町で、不良っぽいあんちゃんから「ジャップ!」と言われたことがあったな。ははは。

しかしこの国以外でも、今の日本のことを気にかけてくれている外国人は多い。そういう思いは大切にしないといかんですわ。

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心の中の「龍」

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Aomori, SONY α380 with 20mm***

龍が本当にいるって知ってる?

私は、見たことがあるんだ。

龍は「経験」を食べている。一人ひとりの心のなかにいる「人格」という龍。

さまざまな経験をして年をとれば、龍は、強く、強く育っていく。

自分の龍を大事にしなければならない。 そして、龍を大きく素晴らしく育てていってほしい。


…という、来日中のブータン国王が福島県の小学生にした話を聞いたとき、私は
01←これを連想してしまったわけなのだが、このモデルは「龍の子太郎」らしく、またちょっと違うようだ。だが日本のどこかにも、探せば似たようなたとえ話が埋もれていそう。

しかしこの話、子供より大人の方が、納得してしまうような気もする。子供は「えー龍なんているわけないもん」で思考が停止→終了するのに対して、大人は「ああ俺ももう少し大切に龍を育てておれば」と仮定法過去完了形で自省の念に駆られるとか…(すいません俺っす)。

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October 13, 2011

Royal Wedding

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Punakha (BHUTAN), SONY α380 with 16-80mm***

今日、ブータン国王の結婚式が行なわれたプナカ・ゾン。

日本でもこのニュースが多くのメディアで報じられた。

テレビで映された、おそらくブータン放送配信の動画の片隅に「LIVE」と記されているのを見て、以前この国で過ごしたことがある人の中には、感慨にふけった方も多いはず。

なんせ私がいた10年前にはテレビは1日2時間だけの放送、それも映るのは首都だけ(それ以外では日遅れでケーブルテレビ等で見ることができた地域もあった)。そのテレビ放送が始まったのも1999年、それもインターネットと同時スタートという豪快さ。

それでもブータン新聞のクエンセルのサイトが今日は異常に重かったことに「うーんやっぱりブータンだよねー」と、なぜかホッとしてみたり。


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March 28, 2011

From BHUTAN...

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Paro (BHUTAN), KONICA Digital Revio KD-500Z***

10年ぶりの訪問だった、この国。

今回、再会した人との別れ際、何人もの人から聞かれた。

「今度は、いつ来るんだ?」と。

「また10年先かな」

「…それ、俺、生きてないかも」

「…俺もわからん。でも、また来たいな」

飛行機は、空を薄く覆った雲に裂け目ができるのを待って、30分遅れで離陸した。

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