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January 2019の2件の記事

January 21, 2019

ウリ・ジョン・ロート at 中野サンプラザホール '19. 1.21

ウリ・ジョン・ロート(Uli Jon Roth)は、1954年ドイツ生まれのロック・ギタリスト。私が知る限り、ギターを意のまま、感情的に歌わせることができる数少ないミュージシャンの一人である。

ウリは、1973年にScorpionsというバンドでメジャー・デビューした。私が彼の存在を知ったのは、Scorpionsが初来日した1978年頃だった。しかしそのきっかけは音楽ではなくてアルバムのジャケット・デザインだった。当時のScorpionsのアルバムのジャケットは挑発的なものだったのだ。

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左から「Virgin Kiler」(1976年)、「Taken by Force」(1977年)、「Animal Magnetism」(1980年)のアルバム・ジャケット。「Virgin Kiler」は「狂熱の蠍団」、「Taken by Force」は「暴虐の蠍団」、「Animal Magnetism」には「電獣」という邦題がついていた。昔の洋楽は、邦題のつけ方のセンスもすごかった。そしてこれらのアルバム・ジャケットは、欧米では発売前にデザインの変更を強いられた。なぜダメだったのか。「Virgin Kiler」は、説明するまでもないだろう。けれども日本では当初、オリジナルのデザインで発売された。当時の日本は、その辺の意識が欧米諸国に比べて甘かった。だが縦横30cmのLPレコードサイズいっぱいにこの写実的なイラストが印刷された「Virgin Kiler」を買うには、エロ本を買うとき以上の勇気が必要といわれた。「Taken by Force」は、墓地で銃を撃ち合う男たちの姿がテロを連想させて不謹慎ということで、日本以外ではジャケット差し替え。

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「Animal Magnetism」は、表は問題ないけれど裏ジャケでは男女の間にいる黒犬の顔の位置が男の股間に移動しており、「けしからんことを連想させる」という理由で欧米ではアウトだった(こちらが裏ジャケ→)。

もっともScorpionsの音楽はどちらかというと暗めで叙情的な曲が多く、アルバム・ジャケットの過激さとはリンクしていなかった。のちにウリはインタビューで「当時、私はアルバム・ジャケットには大した意味なんかない、大事なのは音楽だと考えていたんだ。今だったら全力で却下しているだろうね」と話している。

Scorpions初来日時に中野サンプラザで行われた公演はレコーディングされ「Tokyo Tapes」というタイトルでリリースされた。このアルバムは当時のライブ盤としては音質の良さからDeep Purpleの「Live in Japan」と並んで賞賛された。だが「Tokyo Tapes」を置き土産にする形で、ほどなくしてウリはScorpionsを脱退し、ソロ・プロジェクトのElectric Sunで活動を始めた。Electric Sunの音楽性はウリが敬愛するロックギタリスト、ジミ・ヘンドリックスの影響を感じさせるものからクラシック音楽の大作のようなものまで広い範囲に及び、彼はそれらを自らが発案した、普通のギターよりも高音が出せる「スカイ・ギター」で奏でた。

ウリのテクニックや音楽性はそれなりに評価されていたにもかかわらずソロ活動を始めてからのウリは寡作がちで、ライブも積極的に行なわなかった。それらも影響してか、2005年には破産してしまった。しかしウリが破産したことを私は当時の音楽誌で知ったくらいだから、落ちぶれて人知れずひっそり無一文になった、というのとはちょっと違っていたと思う。

破産後のウリは尻に火がついたせいか、それまでに比べて活動が活発になった。皮肉なことながら、ファンにとっては喜ばしいことだった。2008・2015・2016年には来日し、そのうち2015年のツアーは「Scorpions加入40周年記念」と銘打たれ、「Tokyo Tapes」と同じ中野サンプラザで行われた公演がDVDなどで映像化された。私がウリのライブを見るのは、その中野サンプラザ公演以来となる。

 19012103nakanosunplaza Tokyo, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2019. 1)

190121042019tourそして今回も東京の会場は、ウリお気に入りの中野サンプラザ。4年前と同じように平日夜の公演だけど、そのときより客の入りは悪かった。私の席は一階の12列。振り返ると、後ろは半分くらい空いている。さすがにScorpionsの名を冠せずウリ単独のネームバリューで平日の晩にホールを埋めるのは厳しかったようだ。

予定の19時を10分くらい過ぎたところで開演。今回はウリが本格的な音楽活動を始めてから50周年のアニバーサリー、かつ会場はスペシャルな中野サンプラザということで、ゲストが多数参加した。羅列すると、マイケル・フレクシング(ウリの弟・ジーノ・ロートのバンド「ZENO」のボーカル)、ルドルフ・シェンカー(Scorpionsのギタリスト)、ルディ・レナーズ(元・Scorpionsのドラマー)、そしてセッションマンとして昨年11月にBon Joviと来日したばかりのフィル・エックス(ギタリスト/ボーカル)。ゲストは、出ずっぱりではなく数曲だけ参加する形だったけれど、迎える側のウリのバンド・メンバー自体の人数が多く(キーボード、ベース、ドラムスと、ウリ以外にサイドギター2人〔うち1人はボーカル兼任〕)、ライブでは珍しく音が分厚かった(言い換えれば聞き分けにくい…)ことが特徴的だった。

選曲は前半がElectric Sun、後半はScorpions時代の比較的有名な曲を中心とした構成。中にはこれまでライブで演奏されていなかったという曲もあったけれど、私は予め今回のツアーの選曲をネットで調べていたので、ほぼ想定どおりに受け入れることができた。ネタバレにはなってしまうけれど、キャリアが長く作品数が多いアーティストのライブでは、事前に曲目を予習したほうがライブ本番を楽しむことができると私は思う。Scorpionsの曲のほうが、知名度が高いためか客の反応はよかった。けれども、Scorpionsナンバーの後にElectric Sunの曲が続けて演奏されても、ほとんど違和感はなかった。それは、ソロ曲がScorpionsの曲に比べて質的に劣っていないことをも証明するものだった。

ライブは、みっちり3時間近く続き、終わったのは22時過ぎ。最後はジミ・ヘンドリックスのカバー「All Along The Watchtower」(正確に言えば原曲はボブ・ディランで、ウリが演奏したのはこの曲のジミ・ヘンドリックスのカバーバージョンのさらなるカバー)だった。2015年の来日公演ではこの曲のあとに同じジミ・ヘンドリックスの「Little Wing」が演奏されたけれど、今晩は、ここで時間切れだったか。

 

 

 2015年来日公演の「Little Wing」。最後に「Thank you、 Nakano Sunplaza Hall!」と言ってます。

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January 01, 2019

[Journey] 北海道登別市~室蘭市 '19. 1. 1

朝の列車で室蘭へ向かう。海沿いを走る列車の窓から、港に停泊している漁船の大漁旗が朝日に映える姿に目を奪われる。ほどなく、列車は駅に着いた。衝動的に途中下車した。

 

19010101noboribetsustn Hokkaido, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2019. 1)

登別駅。登別温泉の最寄り駅であり、旅行者の姿も見かけた。

新雪が薄く積もる道を10分ほど歩いて戻ると、漁港に着いた。

 

19010102harbor Hokkaido, SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2019. 1)

今年の初日をいっぱいに浴びる漁船の姿に、「ここで撮った写真は来年の年賀状の画像の第一候補になるかも」と思った。

 

19010103fishingflag Hokkaido, SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2019. 1)

どうかなー。

そして室蘭へ。

 

19010104muroranstn Hokkaido, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2019. 1)

室蘭市は新日鐵住金の工場があることなどで知られる、工業の町。従って元旦の今日は予想通り、閑散としている。

 

19010105murorancity Hokkaido, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2019. 1)

なので今日もまた、市内で最も大きな神社へ。参道を上る。凍りついた石段の上に、さらに雪が降ってきた。室蘭に縁もゆかりも憧れもない私にとっては、単なる苦行だ。

 

19010106jinja1 Hokkaido, SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2019. 1)

本殿へ。ちらほらと訪れる地元の人に混ざり、初詣。

 

19010107jinja2 Hokkaido, SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2019. 1)

ご朱印をいただけると聞いてきたので本殿の中にいる人に尋ねると、窓の向こうから手でバッテンを作られて拒否された。今回の旅は、これまで。続きはやっぱり、もう少し暖かくなってからにしよう。

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