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May 03, 2018

[Journey] Turpan / CHINA '18. 5. 3

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Uyghur (CHINA) , SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 5)

トルファン市街のはずれにある蘇公塔。蘇公塔は「ミナレット」と呼ばれるモスクなどのイスラムの宗教施設に付随する塔で、高さは35m。1778年にトルファンのウイグル族の郡王によって造られた。塔の壁面には細かい模様が施されている。木材を使わず、すべてレンガの組み合わせでできているという。


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Uyghur (CHINA) , SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 5)

蘇公塔はトルファン市中心部に比較的近い観光スポットでもある。けれども町から3kmほど離れた所にあるのでバスやタクシーで訪れる旅行者が多い。だが実は、町と蘇公塔の間を結ぶ「解放街」という小さな通りの雰囲気が、とてもよい。


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Uyghur (CHINA) , SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 5)

古びた家が続く通り。


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Uyghur (CHINA) , SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 5)

22年前にトルファンを訪れたときも、この通りを歩いた。そのときはロバ車が当たり前のように行き交っていた。今はロバ車の代わりに、バイクが土埃を上げて道を走り抜けていく。時の流れから取り残されたようなこの通りも、当時撮った写真と現在を比較すると、実際の年数以上の変化があるように感じる。


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Uyghur (CHINA), MINOLTA α-5xi p with MINOLTA AF ZOOM 24-50mm F4 (1997. 9)

入口に「南関大寺」と漢字で書かれているモスクは、昔とほぼ変わらない姿で建っていた。トルファンでは、モスクは寺だ。


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Uyghur (CHINA) , SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 5)

トルファンと全く関係ないことだけど、通りの終端に近い場所にある民家の庭先にぽつんと咲くバラを見つけたときにEnyaの"China Roses"という曲を思い出した。



CHINA ROSES by ENYA (TRIBUTE Robin Williams)

実は"China Rose"を辞書で調べると、一番目の意味は「中国のバラ」ではなく「ハイビスカス」なのだ。ハイビスカスは南のほうで適当に咲いている花であって、個人的には特に中国の花だという印象はないけれど、おそらく英語圏の人にっては、China Roseは、まずハイビスカスなのだろう。そしてそれを知ったときにまた「中国にはいわゆる一般的なバラはないのか」という疑問がわいたのだけど、ここで"China Roses"の曲を思い出したとき同時に「あんだよ普通のバラもあるじゃねーかよ」と思った。


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Uyghur (CHINA) , SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 5)

午後は市街へ戻り、町の中にある博物館へ。博物館にも以前行った記憶があるけれど、そのときよりはるかに大きく立派な建物になり、展示物も増えたようだ。


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Uyghur (CHINA), CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 5)

現在のトルファン市街には、シブい風情のエリアは実際は非常に少ない。表通りはほとんどが近代的なビルやマンションが並ぶ都会的な雰囲気だ。


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Uyghur (CHINA) , SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 5)

だが以前来たときには、肉を客の前でさばく青空市場があったり、通りには食べ物を扱う露店がたくさんあったり、町歩きが楽しかった。ビールを引っかけながらケバブを食べられる露店もあった。本来イスラムと酒は相容れないものだけど、トルファンでは酒好きの中国文化と都合よく融合していた。


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Uyghur (CHINA), MINOLTA α-5xi p with MINOLTA AF ZOOM 24-50mm F4 (1997. 9)

今日は街を歩いても、露店はひとつも見つけられなかった。ファストフード店でさえ金属探知機で客のチェックをしていることを考えれば、屋外で食べ物を売ること自体が、もう無理なのだろう。

さっさと適当な食堂を見つけて夕飯食って宿に戻ろうと思って通りを歩いているとき、突然日本語で声をかけられた。

「あしたのかんこういかがですかー」

…日本語の客引きかー中国では珍しいなー、と無視して通り過ごそうとしたとき、また22年前の出来事を思い出した。

当時のトルファンは今より小さな町で、人が行くスポットはおのずと限られていた。そしてそのような場所で私は、しょっちゅう一人の男から流暢な日本語で声をかけられていた。彼は、(おそらくフリーの)日本語ガイドだった。ウイグル族特有の濃い顔立ちをした彼は私と同じくらいの年格好で、テレビのサッカー番組などで見かける川平さんに少し似ていた。

「一日かんこういかがですか」
「さばく見にいきませんか」
「いちばにいきましょう。バザールでござーる」

特に「バザールでござーる」は彼の鉄板ネタだった(「バザールでござーる」とは、1990年代に主に使われていた日本電気のCMキャラクターのサルのこと)。バイクで街を走りつつ、私を見つけると「バザールでござーるっ!」と叫びながら通り過ぎていき、客が見つからずにホテルの前で暇を持て余しているときに私と目があうと、寂しそうに「バザールでござーる…(´・ω・`)」と呟いた。

何度も顔を合わせるうちに、初めはぼったくり気味に感じたガイド料(というか私がその気もないのに勝手に言ってきただけだったのだけど)もディスカウントされて、高いと感じない程度の額になっていた。だが結局トルファンで過ごした数日の間、彼の世話にはならなかった。その理由は、当時の私は特に、旅先では極力自力で巡ろうというこだわりが強かったためだった。そしてトルファンを離れる日に彼から「らいねんまたあいましょう…バザールでござーる!」と力強く言われ、別れた。それからトルファンを訪れることなく時は過ぎてしまったけれど、その後も私にとって「バザールでござーる」といえば、日本電気のおさるさんではなくトルファンの彼のことだった。

現実に返る。いま通り過ぎたときにちらりと見た中年男の顔の経年変化を瞬時に計算する。川平さんは変動の範囲内にあった。

後戻りして、尋ねた。

「もしかして…『バザールでござーる』の人?」

一瞬、意表をつかれた感じの表情を見せた彼は、ちょっと間を置いてから答えた。

「そうですわたしはヤスオカリキヤです」

…やはり彼だ。時を経て容姿は川平さんからかけ離れつつあったけれど、この斜め45度のボケ具合は彼に違いなかった。

彼は現在、あるホテルに常駐してガイドを続けていると話した。正直、今度は、まだ現役を続けている彼のガイドを頼みたかった。もし一昨日か昨日会っていたら、間違いなく快諾していただろう。だがタイミングが悪かった。明日はウルムチへ移動しなければならなかった。

「ごめん。でも今度トルファンに来たときには是非…」

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その返事は本心からだった。しかし22年前に「また来年」と言って別れた彼と次にいつ再会するつもりなのか、さすがに具体的に口にすることはできなかった。
(顔写真は撮らせてもらったけれどブログに掲載してよいかどうかまで確認しなかったので一部のみ載せます→)

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