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May 2018の4件の記事

May 04, 2018

[Journey] Turpan~Urumchi / CHINA '18. 5. 4

高速鉄道ができるまで、トルファンとウルムチの間は3時間かけてバスで移動するのが普通だった。在来線のトルファン駅は市街から50kmも離れていた(それで「トルファン駅」と名乗るのもすごいけど)ため、鉄道の利用は一般的ではなかった。しかし高速鉄道のトルファン北駅が市街から15kmのところにできたため、ウルムチ市街中心にあるウルムチ南駅まで列車と路線バスを乗り継ぎ2時間弱で行くことができるようになった。バスほど本数は多くないけれど、トルファン-ウルムチ間を高速鉄道に乗る人は少なくないらしい。


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Uyghur (CHINA), CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 5)

通勤客が目につく朝のトルファン北駅前行き路線バスに乗るとき、背後から車掌に金属探知機をバックパックに当てられた(こんな感じの棒型のやつ↓)。

しかしながら「とりあえず当てましたよハイハイ」的なチェックで、さすがに「厳重な警備」も、もう結構無理があるような気がした。それに、駅から街へ来たときのバスではこんなチェックはなかったのに、一貫性がない。ひょっとしたら抜き打ち的な意図で行っていたのかもしれないけど。


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トルファンからウルムチまで158km。所要時間は1時間ちょうど、料金は49元(¥843)。列車は砂漠の中を静かに走る。


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Uyghur (CHINA), CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 5)

ほぼ定時にウルムチ南駅へ着いた。高速鉄道はここが終点だ。

北京から通算3,394km。日本の新幹線で距離を例えると北海道新幹線の新函館北斗から九州新幹線の鹿児島中央まで行って折り返して東海道新幹線の熱海くらいまで(…かえってわかりにくい例えになってしまったような)。乗車時間合計は20時間40分。区間によって一等車と二等車を使い分けたけれど、とりあえず今回乗車分の料金を合計すると1,338.5元(¥23,022)。


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Uyghur (CHINA), CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 5)

終点に着いたところで感想をざっくりまとめると、高速鉄道は想像以上に快適な交通手段に思った。その理由は(1) 時間がほぼ正確で大幅な遅れがなかった (2) 日本からきっぷをネット予約できた (3) 飛行機と違い車窓の景色を楽しめた、の三点だ。駅のホームに入るまでに金属探知機による手荷物検査やパスポートチェックがあるなど、日本の鉄道と比べて煩わしい点もないわけではないけれど、中国では航空機や長距離バスでも同じようなセキュリティチェックはあるし、むしろ飛行機やバスに比べて定時性や予約の便利さで勝る高速鉄道は、中国国内の中長距離移動手段として今後さらに成長し続けるだろうと思った。


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Uyghur (CHINA), CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 5)

さて。新疆ウイグル自治区の首府・ウルムチ市は人口135万の大都市。過去に爆弾テロが起きたこともある。ウイグル地方の治安を考える場合、ウルムチは最も警備強化が必要とされる町だ。なので、身構えて歩く。

しかしトルファンと違い、駅を出たところでは検問はなかった。だがホテルへ向かう途中で、通りの一角にたむろしていた複数の警察官に止められた。そのとき他の通行人らはチェックされていなかったから、たぶんバックパックを背負っていた外見あたりで目を付けられたのだろう。

私を止めた小太りで丸眼鏡をかけた警察官は、ニヤニヤ笑いながら片手にタバコを持ちつつ、私のパスポートを珍しそうに眺めた。「どこに行くんだ?」と聞き、「ホテルだよ」と私が一言ぶっきらぼうに答えると、それ以上英語を話すことができなかったのか、相変わらずニヤつきながらパスポートをめくり、顔写真の載っているページをスマホで撮影していた。(1)小太り(2)丸眼鏡(3)片手でタバコ(4)横柄な態度、という各々のポイントが隣の国の将軍様にそっくりだったので、パスポートが返されたときに思わず「謝謝、金○恩先生」と皮肉を言いかけたけれど、さすがにダイレクトに通じそうだったのでとどまった。というかセオリーとして、海外で喧嘩するときには絶対に相手の国の言葉で罵ったらダメだ。たとえば、もし外国人から日本語で「ばーか」と言われたら、日本人に同じことを言われたときの数倍ムカつくであろうことは想像に難くないだろう。それと同じことである。

ウルムチ市内は、観光スポットは多くない。そのためか、ここもピチャンやトルファンと同様、22年前に訪れて飛行機の乗り継ぎで宿泊もしたはずだけど、町の記憶がまったくなかった。ガイドブックに載っているスポットの中で、今回、行こうと思ったのは、新疆ウイグル自治区博物館と、「紅山」という、市街にある山だった。


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Uyghur (CHINA) , SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 5)

たぶん前に来たときにはなかった、立派な建物の新疆ウイグル自治区博物館。土器、木製品から古代ミイラまで、見どころがとても多かった。博物館というところはつまらないと思ったら出口まで立ち止まることなく歩いて見学終了だけど、ツボにはまると何時間でもいたくなる。実は、団体ツアーや他人といっしょに行くには不向きな場所のように思う。結局、ここに二時間以上も滞在してしまった。

日が西に傾きはじめた。明日は帰国なので、先を急ぐ。この旅最後のスポットとして、紅山のある、紅山公園へ。紅山は標高934m。山といっても市街地の真ん中にあるので本格的な登山の準備が必要なわけではないけれど、標高がこれだけあるということは、ウルムチ市街そのものがそれなりの高地にあることをも意味する。紅山の名は、岩肌が褐色であることに由来するといわれる。


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Uyghur (CHINA), CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 5)

その褐色の岩肌を眺めながら公園へ。


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Uyghur (CHINA), CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 5)

観光地というより、地元住民向け憩いの場といった雰囲気が漂う。山頂に立つ鎮龍塔という九重の塔を目指して坂を登る。途中で一服した、小さなスペースからの眺めが素晴らしかった。


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Uyghur (CHINA) , SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 5)

地図で見るとウルムチは辺境の中にあるお山の大将のような町にも見えるけれど、実際は人口百万を超える立派な都市だということがリアルにわかる。

そしてこの旅のフィナーレ・鎮龍塔へ。


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Uyghur (CHINA) , SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 5)

…おお。塔の辺りでわらわら動く人の流れが絶えないぞ。おそらく古くから街のランドマークだったのだろう。そして塔の下へ到達。


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Uyghur (CHINA) , SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 5)

満足して宿に戻ると、部屋の窓から、紅山と、ほのかにライトアップされた山上の鎮龍塔を望むことができた。ウルムチ意外といい町じゃないか。あとはやはり過度の警備さえなければなー…と思いつつ、この旅終了。


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Uyghur (CHINA) , SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 5)

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May 03, 2018

[Journey] Turpan / CHINA '18. 5. 3

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Uyghur (CHINA) , SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 5)

トルファン市街のはずれにある蘇公塔。蘇公塔は「ミナレット」と呼ばれるモスクなどのイスラムの宗教施設に付随する塔で、高さは35m。1778年にトルファンのウイグル族の郡王によって造られた。塔の壁面には細かい模様が施されている。木材を使わず、すべてレンガの組み合わせでできているという。


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Uyghur (CHINA) , SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 5)

蘇公塔はトルファン市中心部に比較的近い観光スポットでもある。けれども町から3kmほど離れた所にあるのでバスやタクシーで訪れる旅行者が多い。だが実は、町と蘇公塔の間を結ぶ「解放街」という小さな通りの雰囲気が、とてもよい。


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Uyghur (CHINA) , SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 5)

古びた家が続く通り。


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Uyghur (CHINA) , SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 5)

22年前にトルファンを訪れたときも、この通りを歩いた。そのときはロバ車が当たり前のように行き交っていた。今はロバ車の代わりに、バイクが土埃を上げて道を走り抜けていく。時の流れから取り残されたようなこの通りも、当時撮った写真と現在を比較すると、実際の年数以上の変化があるように感じる。


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Uyghur (CHINA), MINOLTA α-5xi p with MINOLTA AF ZOOM 24-50mm F4 (1997. 9)

入口に「南関大寺」と漢字で書かれているモスクは、昔とほぼ変わらない姿で建っていた。トルファンでは、モスクは寺だ。


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Uyghur (CHINA) , SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 5)

トルファンと全く関係ないことだけど、通りの終端に近い場所にある民家の庭先にぽつんと咲くバラを見つけたときにEnyaの"China Roses"という曲を思い出した。



CHINA ROSES by ENYA (TRIBUTE Robin Williams)

実は"China Rose"を辞書で調べると、一番目の意味は「中国のバラ」ではなく「ハイビスカス」なのだ。ハイビスカスは南のほうで適当に咲いている花であって、個人的には特に中国の花だという印象はないけれど、おそらく英語圏の人にっては、China Roseは、まずハイビスカスなのだろう。そしてそれを知ったときにまた「中国にはいわゆる一般的なバラはないのか」という疑問がわいたのだけど、ここで"China Roses"の曲を思い出したとき同時に「あんだよ普通のバラもあるじゃねーかよ」と思った。


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Uyghur (CHINA) , SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 5)

午後は市街へ戻り、町の中にある博物館へ。博物館にも以前行った記憶があるけれど、そのときよりはるかに大きく立派な建物になり、展示物も増えたようだ。


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Uyghur (CHINA), CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 5)

現在のトルファン市街には、シブい風情のエリアは実際は非常に少ない。表通りはほとんどが近代的なビルやマンションが並ぶ都会的な雰囲気だ。


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Uyghur (CHINA) , SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 5)

だが以前来たときには、肉を客の前でさばく青空市場があったり、通りには食べ物を扱う露店がたくさんあったり、町歩きが楽しかった。ビールを引っかけながらケバブを食べられる露店もあった。本来イスラムと酒は相容れないものだけど、トルファンでは酒好きの中国文化と都合よく融合していた。


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Uyghur (CHINA), MINOLTA α-5xi p with MINOLTA AF ZOOM 24-50mm F4 (1997. 9)

今日は街を歩いても、露店はひとつも見つけられなかった。ファストフード店でさえ金属探知機で客のチェックをしていることを考えれば、屋外で食べ物を売ること自体が、もう無理なのだろう。

さっさと適当な食堂を見つけて夕飯食って宿に戻ろうと思って通りを歩いているとき、突然日本語で声をかけられた。

「あしたのかんこういかがですかー」

…日本語の客引きかー中国では珍しいなー、と無視して通り過ごそうとしたとき、また22年前の出来事を思い出した。

当時のトルファンは今より小さな町で、人が行くスポットはおのずと限られていた。そしてそのような場所で私は、しょっちゅう一人の男から流暢な日本語で声をかけられていた。彼は、(おそらくフリーの)日本語ガイドだった。ウイグル族特有の濃い顔立ちをした彼は私と同じくらいの年格好で、テレビのサッカー番組などで見かける川平さんに少し似ていた。

「一日かんこういかがですか」
「さばく見にいきませんか」
「いちばにいきましょう。バザールでござーる」

特に「バザールでござーる」は彼の鉄板ネタだった(「バザールでござーる」とは、1990年代に主に使われていた日本電気のCMキャラクターのサルのこと)。バイクで街を走りつつ、私を見つけると「バザールでござーるっ!」と叫びながら通り過ぎていき、客が見つからずにホテルの前で暇を持て余しているときに私と目があうと、寂しそうに「バザールでござーる…(´・ω・`)」と呟いた。

何度も顔を合わせるうちに、初めはぼったくり気味に感じたガイド料(というか私がその気もないのに勝手に言ってきただけだったのだけど)もディスカウントされて、高いと感じない程度の額になっていた。だが結局トルファンで過ごした数日の間、彼の世話にはならなかった。その理由は、当時の私は特に、旅先では極力自力で巡ろうというこだわりが強かったためだった。そしてトルファンを離れる日に彼から「らいねんまたあいましょう…バザールでござーる!」と力強く言われ、別れた。それからトルファンを訪れることなく時は過ぎてしまったけれど、その後も私にとって「バザールでござーる」といえば、日本電気のおさるさんではなくトルファンの彼のことだった。

現実に返る。いま通り過ぎたときにちらりと見た中年男の顔の経年変化を瞬時に計算する。川平さんは変動の範囲内にあった。

後戻りして、尋ねた。

「もしかして…『バザールでござーる』の人?」

一瞬、意表をつかれた感じの表情を見せた彼は、ちょっと間を置いてから答えた。

「そうですわたしはヤスオカリキヤです」

…やはり彼だ。時を経て容姿は川平さんからかけ離れつつあったけれど、この斜め45度のボケ具合は彼に違いなかった。

彼は現在、あるホテルに常駐してガイドを続けていると話した。正直、今度は、まだ現役を続けている彼のガイドを頼みたかった。もし一昨日か昨日会っていたら、間違いなく快諾していただろう。だがタイミングが悪かった。明日はウルムチへ移動しなければならなかった。

「ごめん。でも今度トルファンに来たときには是非…」

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その返事は本心からだった。しかし22年前に「また来年」と言って別れた彼と次にいつ再会するつもりなのか、さすがに具体的に口にすることはできなかった。
(顔写真は撮らせてもらったけれどブログに掲載してよいかどうかまで確認しなかったので一部のみ載せます→)

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May 02, 2018

[Journey] Piqan / CHINA '18. 5. 2

トルファンの90km東にピチャンという町がある。今は「地球の歩き方」にも載っていない地味な所だけど、1997年に行ったことがあった。22年ぶりに、そのピチャンへ足を運ぶ。


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Uyghur (CHINA), CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 5)

町はずれに近い場所にあるトルファンのバスターミナルへ、よさげな感じの道を歩く。

バスターミナルの建屋に入るときに予想通りパスポートと金属探知機のチェックを受ける。きっぷ売り場でもパスポートの提示を求められた。そして「ピチャン行きのバスは3時間後までないからタクシーにしろ」と言われる。

急いでいるわけではなかったしタクシーで行くには長い距離なので少しためらったけれど、よく聞くとタクシーは貸切ではなく、客が集まったところで出発する、相乗りの乗り合いタクシーとのことだった。乗り合いタクシーの運賃は33元(¥568)。バスは28元(¥482)。価格差は小さい。それなら乗り合いタクシーにすると言うと、その場できっぷが発券された。


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乗り合いタクシーの乗車券というものを初めて見た。よく見ると、私のパスポート番号と名前も印字されていた。もっとも、高速鉄道のきっぷにもパスポート番号と名前の記載はあったけれど、海外からのネット予約ということもあり、それはなんとなくそんなものかと納得していた。しかし高速鉄道と比べれば、乗り合いタクシーは時刻表があるわけでもなく客が集まったところで発車するだけの、ゆるい乗り物だ。にも関わらずきっぷがあり、しかもそこに乗客の名前などがきっちり入っているのは、これもまた警備強化が影響しているように感じる。


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Uyghur (CHINA), CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 5)

フロントに路線バスのような行先表示板が掲げられている以外は普通のタクシー、というか乗用車と全く変わらないピチャン行き乗り合いタクシー。

ピチャンまで1時間半。バスターミナルの前で車を降ろされる。

ピチャンを地図で見ると、一本道が町を貫いている。その道路を一時間ほど歩いた突き当たりに、ピチャン最大の観光スポットがある。22年前、そこには「沙山公園」という公園があった。


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Uyghur (CHINA), MINOLTA α-5xi p with MINOLTA AF ZOOM 24-50mm F4 (1997. 9)

日本語に訳すと「砂山公園」。

「公園」と名前はついていたけれど、入口の質素な門をくぐった先には、単に砂漠が広がるだけだった。


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Uyghur (CHINA), MINOLTA α-5xi p with MINOLTA AF ZOOM 24-50mm F4 (1997. 9)

しかしそのときは、生まれて初めて見た一面の砂漠に圧倒された。麓のあたりにはムスリムの墓地があった。そこにいた墓守のような男と目があい、睨まれたことを覚えている。

それから幾年を経て、記憶の通りに一本道をまっすぐ行った先には、アミューズメント施設のような立派な門ができていた。以前、頻繫に見かけたロバの馬車は姿を消していた。


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Uyghur (CHINA) , SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 5)

入場料30元(¥516)を払って中へ入る。砂漠の中に、新たに舗装道路が通っていた。そこに時おり遊覧用の車が走りまわり、あちこちに遊戯施設やキャンプ場ができていた。墓地は跡形もなくなっていた。どこかの施設の下に埋まっているかもしれなかった。


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Uyghur (CHINA) , SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 5)

沙山公園は文字通り、公園として整備されていた。

きょう何を期待してピチャンへ来たかといえば、無意識のうちに、22年前と変わらない一面の砂漠だけを見たいと思っていたためだったに違いない。だが現実は、違っていた。時代の変化を考えれば商売っ気を出して土地に手を加えるのは当然のことだろう。だが、少しがっかりしたことは否めない。

でも過去を知らずに、もし今日初めてここに来たとしたら、それなりに満足していたような気もする。


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Uyghur (CHINA), CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 5)

砂漠を後に、ピチャンの町を歩く。


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Uyghur (CHINA), CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 5)

前に来たときの町の記憶は「小さな町だった」ということだけだった。けれども今日のピチャンは、ちょっとした日本の地方都市より活気があるように見える。人口は21万人。


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Uyghur (CHINA), CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 5)

政治スローガンや道徳的な文言が書かれた看板が目についた。


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Uyghur (CHINA), CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 5)

反面、これらが目立つことが、この地域が現在抱えている問題を端的に表しているように感じた。


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Uyghur (CHINA), CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 5)

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May 01, 2018

[Journey] Lanzhou~Turpan / CHINA '18. 5. 1

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Gansu (CHINA) , SONY α6000 with SONY Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA (2018. 5)

蘭州から新疆ウイグル自治区のトルファンまで、一気に1,619km移動する。東京からの距離でいうと、鹿児島まで行って折り返して博多へ戻ってくるくらい。長旅になるので今日の列車は一等車を予約した。

検札のとき、きっぷに鉛筆でトルファン到着時刻を書かれる。トルファンに着くのは18時57分。所要時間10時間37分。


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高速鉄道列車の料金は、区間(または列車)によって、一等車と二等車の価格差が小さい場合がある。北京-西安で乗った列車の場合、一等は824.5元(¥14,181)、二等は515.5元(¥8,867)でおよそ4割の違いがあったけれど、今日の列車では、一等は599.5元(¥10,311)、二等は499.5元(¥8,592)で2割弱しか変わらない。


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Gansu (CHINA), CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 5)

一等の座席は、これまた日本の新幹線のグリーン車と同様に2列ずつの配置。意外に席が埋まっていたように感じたのは、やはり価格が割安なためか。

今日の車窓は、これまでに比べて自然が多く見える…というか、人家が少ない。

窓の向こうの山は、やがて紅く染まり…


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Qinghai (CHINA), CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 5)

白い雪を被り…


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Gansu (CHINA), CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 5)

そして午後になると、列車は砂漠の中をひた走る。


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Uyghur (CHINA), CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 5)

列車内には売店があり、温かい弁当を買うことができた。


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Gansu (CHINA), CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 5)

お値段は45元(¥774)。おかずは全て野菜ものだった。ベジタリアン向けメニューというより肉関連の戒律が厳しいムスリムが多いウイグル住民に配慮したものではないかと思った。


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Uyghur (CHINA), CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 5)

途中停車駅の周辺以外はほとんどが単調な砂漠の景色に飽きてきたころ、今日の目的地・トルファン北駅に着く。19時近いのに、北京から直線距離でおよそ2,300kmのトルファンは、北京基準の中国標準時では、まだ真昼の明るさだ。


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Uyghur (CHINA), CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2018. 5)

改札を出たところで検問に遭う。中国人はIDカードを見せて通過していくけれど、私はパスポートを見せると、取り上げられて警官に別の場所へ連れていかれた。

最近、新疆ウイグル自治区の警備が厳しくなっていることは下川裕二さんのブログ等で知っていたけれど、大都会でもなく、かといってゲリラが潜んでいそうな山奥でもないトルファンでもこれほどの検問があるのは意外だった。

連れていかれたのは警官の詰所のような場所。別にやましいことはないので淡々と訊かれたことに答える。もっとも質問は「ホテルは?」とか「連絡先の電話番号は?」とかいう程度のことだった。だがまだ何か物足りないのかパスポートをめくり「ビザないの?」とか「ビザなしだといつまでいられるの?」とか何やらケチつけるところを探してる様子。いくらなんでもそう聞かれて「実はオーバーステイですてへぺろ」と答える奴はいないだろうと思いつつ「15日間は滞在できるはず」と説明する。最後にスマホでパスポートの顔写真があるページを撮られた。訊かれてばかりでは面白くないので、市街へ行く交通手段がないのか逆質問する。「タクシーで…」と言われたけれど「バスはないの?あるんじゃないの?」と問いただすと、駅前から出ている202番の路線バスが市街中心部まで行くという。

解放後、その202番バスに乗って市街へ。約20分。運賃1元(¥17)。無事に市街へ着いたものの、今度はホテルの入口に金属探知機があった。そして晩飯を食いにいったファストフード店の中にも金属探知機と警備員が(…)。警備もここまで厳重だと、ある意味治安は相当保たれているのではないかと妙に感心すると同時に、今後の移動や施設に入るときなどにかかる手間等を想像すると先が思いやられた。

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