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September 17, 2017

[Journey] 旧・豊原市 (Yuzhno-Sakhalinsk)/南樺太 '17. 9.17

新千歳空港を発ったプロペラ機は、1時間半後にユジノサハリンスク・ホムトヴォ空港に着陸した。小さく薄暗い空港だった。何処かから薪を燃やす臭いがした。建物を出て、闇の中に一台だけ停まっていた白タクっぽい車を拾い、ホテルへ。手荷物を全て機内持ち込みにしたので空港から早めに出られたからよかったものの、預け入れにしていたらどうなっていただろう、と思うと少しゾッとした。

現地時間は22時になっていた。北海道の真北にあるのに、日本より2時間も時計の針が進んでいる。

1945年まで、ここは日本の樺太庁豊原支庁豊原市だった。

現在、ここはどこの国の領土なのか。

ロシアのビザを準備し、さっき空港でパスポートにロシアの入国印を押されておいて今さらこんなことを書くのも我れながらちょっと白々しいと思うけれど、数日前に旅立つ準備をしつつ外務省海外安全ホームページをチェックしたとき、真面目にその疑問が湧いた。


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(外務省海外安全ホームページ掲載の地図)

海外安全ホームページの地図では、樺太島の南部はロシアと区別されていた。ひょっとして別扱いでどこかに掲載されているのではないかと検索方法をいろいろ変えてみたけれど、見つからなかった。そしてあっちこっち調べるうちに発見したのが、同じ外務省のサイト内にある「北方領土問題に関するQ&A(関連質問)『「国内で発行されている地図において、南樺太などが日本ともロシアとも違う色に塗られているのはなぜですか』」と書かれたページだった。

「1951年のサンフランシスコ平和条約により日本は北緯50度以南の南樺太とウルップ島以北千島列島のすべての権利、権原及び請求権を放棄し、最終的な帰属は将来の国際的解決手段に委ねられ、それまでは南樺太及び千島列島の最終的な帰属は未定である」というのが、このページに書かれている、現在の政府の見解だ。帰属未定地であるがゆえに樺太島の南部は白色なのだ。

白地図の上にいる気分で一夜を過ごす。北海道とほぼ同じ経度で時間は2時間進んでいるため、空が明るくなったのは午前8時近くだった。

街へ出る。


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Karapto/Sakhalinskaja, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2017. 9)

現在、ユジノサハリンスクといわれるこの町はロシア・サハリン州の州都とされる。人口は19万人。ロシアに行ったことがないので、これがロシア的な街の様子なのかどうかわからない。けれど、日本の街と雰囲気が違うのは明らかだ。


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Karapto/Sakhalinskaja, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2017. 9)

しかし、紛らわしく街に溶けこんで走る日本車も時折目に入る。

まず、市場をざっと見る。


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Karapto/Sakhalinskaja, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2017. 9)

次に鉄道駅とバスターミナルの場所をチェック。


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Karapto/Sakhalinskaja, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2017. 9)

駅前にあるバスターミナルは、意外にこじんまりしている。乗り場を探して迷う危険が少ないので、これはよいな。


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Karapto/Sakhalinskaja, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2017. 9)

そして駅前広場から、街を監視するように仁王立ちするレーニン像。これこそロシア支配の象徴か。


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Karapto/Sakhalinskaja, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2017. 9)

駅前からまっすぐ伸びる道路は「コミュニスト大通り」と呼ばれる。以前は「神社通り」だった。今、道にも町にも日本語の表示は全くない。それどころか英語表示もほとんどないため、「д」やら「ж」やら顔文字ではお馴染みのロシア文字の「形」を頼りに歩く。


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Karapto/Sakhalinskaja, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2017. 9)

十数分歩いたところにある、一見、日本的な建物。サハリン州立郷土博物館だ。「なんちゃって日本建築」のようにも見えるけれど、1937年、日本時代に建てられたものだ。当初は樺太庁博物館だった。アイヌなど先住民族の資料と共に、日本時代の生活用品や、かつて樺太島の北緯50度線上に置かれていた日露国境標石のレプリカが展示されていた。しかしここもまた説明の多くがロシア語のみで、目に見えて理解できる以上のことはわからなかった。

博物館を後に、さらに通りを進むと、丘の麓に行き当たる。ゴンドラタイプのリフト乗り場があり、300ルーブル(¥570)で上まで往復することができる。結構乗りごたえがあるリフトで、途中一度乗り換えて10分くらいかけて頂上へ。


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Karapto/Sakhalinskaja, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2017. 9)

「Gorny Vozdukh(山の空気)展望台」と呼ばれるこの場所は、日本時代には「旭ヶ丘」というスキー場だった。市街を一望する。


17091709hilltop
Karapto/Sakhalinskaja, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2017. 9)

おそらく街の作り、特に道路は日本時代から大きく変わってはいないだろう。碁盤の目のような通りは、札幌市をモデルにしたものといわれる。往復のリフト料金を払っていたけれど、気まぐれに、帰路は歩いて下ってみる。汗をかきながら登ってくるロシア人と何度かすれ違う。住民にとってみれば、ここは超お手軽なハイキングコースだ。


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Karapto/Sakhalinskaja, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2017. 9)

途中に貸しスキー屋があった。今も、冬はスキー場としてやっているような感じっすね。

リフトがほぼ直線で展望台と市街の間を結んでいるのに対して、麓への道は九十九折になっているため、思った以上に時間がかかる。力任せにリフト沿いをまっすぐ下りていこうとも試みたけれど、結構急斜面のところが多く、挫折した。スキー場としても初心者向けなところではないように感じた。

結局、麓まで1時間半くらいかかってしまった。そして、以上をもちましてユジノサハリンスクの主要観光地巡りは終了。実は観光スポットは多くない町なのだ。明日以降はどうしましょ…。

『地球の歩き方』に載っていたインド料理レストランで夕食を食う。


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Karapto/Sakhalinskaja, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2017. 9)

今朝、ロシア通貨のルーブルをATMでおろしたときに何気なく「5,000ルーブル」(¥9,500)としたところ、まさか存在すると思っていなかった5,000ルーブル紙幣が一枚ぽろんと出てきた。これを見た瞬間から「まずこの札をくずさなければ」と考えていたので、あえて値段が高め(に思われた)の店に入った。

勘定をすませて店を出てから、お釣りが1,000ルーブル少ないことに気づいた。

…やられた。これが「インドにある」店だったら絶対にその場で釣り銭を確認していただろうに、油断していた。そして想定していたとはいえ、もともとの値段も高かった。チキンカレー、ライスとビールで1,310ルーブル(¥2,489)。釣り銭をごまかされなくても二度と行かない店だっただろうけど、どんよりした気持ちになる。


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