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August 27, 2017

山咲みみさん

先日、とある銭湯を何気なく検索していたとき、「山咲みみさんが通う銭湯です」とコメントがあるのを見つけた。

山咲みみさん。

…誰だよ。

山咲みみさんを検索した。山咲さんはストリッパーだった。

20年くらい前に一度、ストリップ劇場に行ったことがあった。そのときは仕事の取引先の人と何人かで見た。なんでまた仕事関係の人とストリップを見たのか。それは、私の提案だった。彼らは、普通に共に食事をしたら、会計の時に伝票を「まーまーまー」と取り上げられて自動的に接待となるような関係だった。けれども、そのときは会社の経費で落とされるようなおつきあいをしたくなかった。そこで容易に領収書を持っていかれないような場所に行こうと考えて、当時勤めていた大阪市内にあった、ある劇場に行き、親交を深めようではないかと企画したのだった。

それから長い間を経て、数年前、そのとき親交を深めた人と十数年ぶりに再会した。挨拶のあと、二言めに彼は言った。

「いや実は、あのとき行った劇場が昨日手入れを受けたそうで」

久しぶりに会って二言めに口にした言葉がそれというのも何だし、再会の前日に手入れというのも何だけど、それだけ彼の記憶に残った経験だったのだろうと思った。

…これが、今までの私のストリップ経験だ。他人に自慢できるほど豊富なものではない。いや豊富だからといって自慢できるかどうかはまた別だけど。

それはともかくとして、たまたま検索した、その銭湯を訪れる著名人がストリッパーだということに興味を持った。山咲みみさんは過去にAVやテレビで仕事をしていたわけではなく、ストリップ一筋で十数年の芸歴を積んできたようだった。劇場に行かなければ動く姿を見ることができない芸人さんだ。昔から「実地経験しなければわからない」存在に私は魅かれる性質がある。そこで久しぶりにストリップを見に出かけようと思った。


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Tokyo, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2017. 8)

JR池袋駅東口から線路沿いに数分北上したところに、小さなお社がある。池袋水天宮。


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Tokyo, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2017. 8)

鳥居の傍らに「田の神様」とよばれる石像が4体並ぶ。一見お地蔵さんのようだけど、各々、手にシャモジやお椀を持っている。

そして、この神様を背後から回って見ると…


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Tokyo, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2017. 8)

以上、本日のつかみネタ。

今日の目的地・ミカド劇場は、この池袋水天宮からほんの数百メートルのところにある。劇場の裏手に出演者の写真が掲示されていた。

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Tokyo, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2017. 8)

6名ですね。案内に従い、角を曲がってスグ!の入口へ。


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Tokyo, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2017. 8)

17082705ticket係員の人にお金を払うと、彼は受け取ったお金を自動券売機に入れ、出てきたきっぷの半券をちぎって私に手渡した。彼は「自動券売機にお金を入れる担当」なのだろうか。

ミカド劇場では13時まで入場すると「早朝料金」が適用されて入場料は¥4,000。一度入場すれば、夜の終演まで中にいることができる。コストパフォーマンスは非常に高い。

案内に従い受付の横にある扉を開くと、廊下やロビーはなくて、いきなりステージが目に入った。

…狭い。

ステージ周りははおよそこのようなレイアウト。


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客席は、3人がけくらいの長さのベンチが左右に四個ずつ並んでいるだけ。つまり座席定員は24人。ストリップ劇場ってこんなに狭いものだっただろうか、と過去の記憶を呼び覚まそうとするも、前に行ったのは大阪の劇場だったし、しかも一度だけだったので思い出すことはできなかった。だけど、もしここのように小さかったらさすがに記憶に残っていたような気がする。

開演の30分くらい前だったけれど、ステージきわの文字通りかぶりつけそうな席以外はまだ空いていたので、座席は確保できた。

劇場内では「携帯電話の使用や写真撮影は固くお断り」というお馴染みの禁止事項以外にも、いろいろなお約束がある。今日は、ここに来る前にこの劇場のホームページの中にあった「ストリップ入門12」などで予習してきた。

見落としてしまいがちなお約束ごとが多い、というのは銭湯の入浴マナーにも通じるものがある。いやいや銭湯のマナーなんてものは一般常識でしょと思う人もいるかもしれないけれど、大学生の頃に銭湯で風呂から上がって脱衣所に戻ったとき、そばにいた全身刺青のおっさんから「あーあー兄ちゃん、もっとちゃんと体拭いてから上がらないと」と叱られて以来、私は、自分ルールで「この程度はOK」だと思っていたことが世の中ではOKではないことも存在することを学習するようになったのだ。

…で、現実に戻って、ストリップである。ほぼ定刻どおりに場内が暗転し、闇の中でボソボソと呟くようなアナウンスが入り、開演。

6人の踊り子さんが、およそ一人20分の持ち時間の中で演目を行う。

踊り子さんの年齢は見た目20代から40前後くらいまで様々。そしてこれも今日の新たな発見だったのだけれど、人によって演目の作りに結構な違いが見られた。単に曲に合せてリズムを刻みながら衣装を脱いでいき、ストレートに裸体に注目させる踊り子さんだけでなく、音楽の選曲からしてストーリーを匂わせ、そのストーリーに合せて服を脱ぎつつパフォーマンスを見せる踊り子さんがいることに気がついた。たぶん世間一般の人が抱く割と一般的なストリップのイメージは前者で、私も、前に大阪で見たときにはそちらのほうしか印象に残っていなかったのだけど、今日は、練り上げられたストーリーを、まさに「演じている」踊り子さんが何人かいて、彼女たちの動きに気をひかれた。

そのひとりが山咲みみさんだった。彼女は、一回目は南アジア風の真っ赤な衣装をまとい、ヨガを思わせるようなポーズを交えながら踊った。それは彼女の胸元にあるヴァジュラ(Vajra)のタトゥーと調和を見せていた。二回目は、天使の背中についてるような羽根を手に、白いドレスで小さなステージを舞った。

ところで、演奏されていた曲の名前もここで紹介できれば、より説明が具体的になるのだけど、実はストリップには「曲名を口外してはならぬ」というお約束も存在する。…なので、残念ながらここは掟に従う。

さて。踊り子さんが演目を終えた後は個人撮影のコーナーが設けられている。ここで撮った写真はプリントされ、裏にサインとメッセージが添えられてお客に渡される。一枚¥500。これもアイドルの握手会などで「CD一枚買ったら特典がどうたら」っていうのに比べると、非常にコストパフォーマンスが高いと思う。ところでこの写真のことを口頭では「ポラ」と呼ばれていたのが、興味深かった。おそらく昔はポラロイドカメラを使って撮っていたのだろう。今日目にしたカメラは、踊り子さんの私物のようなコンパクトデジタルカメラだった。そこで、私も山咲さんに一枚撮らせていただいた。カメラは黒いCoolpixだった。

あとで、裏にサインとメッセージが書かれた写真をいただいた。

しかしここでも掟が発動する。劇場で撮った写真やいただいたサインも、原則として公開してはいけないようなのだ。だが一応このブログは写真ブログだし(…)、というわけで悩んだ結果、ボカしを入れて掲載してみることにする。


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写真を撮るときに山咲さんと少し話すことができた。彼女も銭湯が好きなのだそうだ。話し方は軽かったけど、実は奥行きの深い女性という印象がした。ていうか引き出しをたくさん持っているのかな。

銭湯もストリップも先行きは明るくないけれど、両方とも大切にしたい、奥が深い文化ですよね、と今日は適当にまとめてみる。


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Tokyo, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR4000 (2017. 7)

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