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May 2016の3件の記事

May 03, 2016

[Journey] 宮城県仙台市~松島町 '16. 5. 3

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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

天気予報によれば、ようやく今日は晴れるようだ。けれどもバスを降りてしばらく歩くうちに、前が見えなくなってきた。


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Miyagi, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2016. 5)

どこかの畑で薬でも撒かれているのかと思い、辺りを見回す。たしかにおっちゃんが農薬を撒いていた。


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

…いやそれにしては見えない範囲が広すぎる。

昨日との気温差が大きいためか、あるいは海に近いためか、見渡す限り、湿気を含んだ深い霞がかかっていた。

数日前に通った勿来の関のことを思い出した。勿来の関が「来るなかれ」としたのは、南下を試みようとした蝦夷のことだとする説がある。いまの私は逆に、北へ行く途上で天から「来るな」と拒まれている気がした。

これから向かう先は、被災地である。


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

真新しい墓地の向こうに、見覚えのある校舎が目に入る。荒浜小学校。津波のあと、ほぼ唯一、この町に残った建物だ。


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

街は、2年前に訪ねたときとあまり変わらない様子に見えた。震災後、荒浜は「災害危険区域」に指定された。災害危険区域では、住居用の建物を建てることができない。荒浜はこのまま、時が過ぎていくのか。

海の方向に目をやる。新しい防潮堤ができていた。たしか2年前はこれの工事をしていたため、海を見ることはできなかった。堤に上がると、周囲が見渡せた。


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

左手に見える海岸に下りる。砂浜では家族連れの人たちが思いおもいにくつろいでいた。


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Miyagi, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2016. 5)

「人間は二度死ぬ」という、割と有名な言葉がある。一度目は、肉体的な死。二度目は、人の思い出から全て忘れ去られた時。

荒浜は、津波でほとんどのものを失った。しかし今、再び人々の心の中に新たな思い出を育みつつあるように感じた。


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Miyagi, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2016. 5)


松島へ向かう。地図で見ると荒浜から20kmくらいで、海沿いにたどればすぐ着くように思った。けれども、荒浜近辺の沿岸部に存在する災害危険区域では、道路はあっても路線バスの類は走っておらず、交通の便が悪い。

バス2本と電車を乗り継ぎ大回りして、昼飯を含め3時間かかった。


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

16050312gosyuin休日の松島は予想通り観光客が多い。

有名な瑞巌寺には以前行ったことがあり、そのときにご朱印もいただいたので、今日は瑞巌寺の近くにある五大堂のご朱印を賜ろうと思った。

五大堂は瑞巌寺から少し離れた場所にある島の上に建つ。坂上田村麻呂が807年奥州遠征の際に毘沙門堂を建立したのが始まりとされ、現在の堂は1604年に伊達政宗が再建したものといわれる。

五大堂のご朱印は瑞巌寺でいただけるとのことで、瑞巌寺に足を運ぶ。しかしご朱印の受付所は拝観料を払わないと入れない場所にあった。拝観料700円を払い、ご朱印を書いていただく間に、せっかくなので人多しの瑞巌寺にも参拝する。


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

帰りの電車の時間まで、ぶらぶらと駅近くを歩く。

すると、謎めいた「お堂」を発見。


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

…?

…こっそり!?


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

何?

まつり?


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

違った意味で気を引かれ、中へ。


( ^ω^)?

( ^ω^)?


( ^ω^)?


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

…しかしこういうのって、買った瞬間にいっぺんに醒めるんだよな(ぼそ

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May 02, 2016

[Journey] 宮城県名取市~仙台市 '16. 5. 2

昨日行った「せんだい3・11メモリアム交流館」に、仙台沿岸のイラストマップが展示されていた。この地図は、入館者が任意の場所に、思い出を書いた付箋紙を貼り付けられるようになっていた。

付箋紙が特に多く貼られていた場所があった。


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

名取市の閖上。ゆりあげ、と読む。

そこで今日は、JRの名取駅へ行き、駅前から海岸方向へ向かうバスに乗る。閖上の町の入口近くまで行くコミュニティバスもあるけれど、本数が少ないので、別方面へ行くバスを途中で降りて、歩く。


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

1時間ほどで、中州のような場所にある閖上の町に着いた。


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

町を行く。


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Miyagi, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2016. 5)

ここもまた、一見すると、津波に流され、瓦礫が片付けられて、そしてそのまま時間が経っているように思われた。

しかしよく見ると、いくつかの建物は修復され、市場が開かれているらしい。「ゆりあげ港朝市」のホームページによれば、内陸部などには移転せずにこの場所で少しずつ復興に取り組んでいるところだという。

こんもりと盛り上がった土地の上に神社があった。


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Miyagi, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2016. 5)

この神社があるところは「日和山」という名前がついている。日和山は、港に出入りする船や海上の気象を見るために、1920年に造成された人工の山だそうだ。仙台市にある同名の日和山と、同じ意図を持って作られたのだろう。

津波は標高6.3mの山を丸ごと飲み込み、神社の社殿を流し去り、頂上から2.1mの高さまで達した。津波の高さは、山頂にある木に残された跡から、わかった。

今、閖上地区を見渡せる山の上には、数々の塔婆が立てられていた。


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Miyagi, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2016. 5)

麓には、むかし山頂にあった富主姫神社の神符・守札の授与所が作られていた。お守りを買い、ご朱印をいただけるか尋ねたけれど、あいにく無いとのこと。

帰りのバスの時間が迫っていたため、せかされるように閖上をあとにする。さすがに帰りも歩くのは、しんどい。


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Miyagi, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2014. 9)

名取駅に戻り、駅近くの食堂で、昼食をとる。今日も曇り空で、肌寒い。石油ストーブが置かれている。二週間後には大相撲夏場所もはじまるというのに。


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

これからどこへ行こうか考える。閖上の神社に朱印がなかったので、つい、寺社が頭に浮かんでしまう。

昨日訪ねた仙台大観音をWikipediaで調べたとき、なぜか仙台大観音の「関連項目」に挙げられていた愛子大仏に行こうと考えた。仙台市内にある大きな仏像つながりというだけで、あとはあまり関係なさそうなのだけど。

愛子と書いて「あやし」と読む愛子駅。仙台から山形へ向かう仙山線にある。


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

愛子は仙台市青葉区という「区」にあるのに、大仏へ向かう道から見える景色は山深い。東京でいえば青梅市あたりの雰囲気だ。


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

30分ほど歩くと、大仏が見えてきた。大仏は坂の上にあり、地図で見ると迂回してのぼらなければならないようなのだけど、傍らに「スロープカー」なる小さなケーブルカーの姿が。


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Miyagi, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2016. 5)

これは東京・王子にある飛鳥山モノレールと同じ類の乗り物ではなかろうかと思った。


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Tokyo, SONY α380 with TAMRON 24-135mm F/3.5-5.6 AD ASPHERICAL (2009. 7)

現在「アスカルゴ」と名づけられた飛鳥山モノレールは、嘉穂製作所という会社の製品。同社のホームページによれば「嘉穂モノレール」という名前で、主に傾斜地の移動手段として他にも国内に多くの納入実績があるそうだ。

さて。愛子大仏のスロープカーの車体には「ナムナム号」と書かれており、運転はセルフ(といってもエレベーターのように行き先ボタンを押すだけ)。ずるずるずる、と坂を上がり、大仏様の傍らに到着した。


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

16050214gosyuin_2大仏様は坂を見下ろすように建てられているため、近くに来ると、残念ながらかえってご尊顔を拝見しにくかった。

愛子大仏は、敬宮愛子内親王のご誕生を祝して作られた、日本最新の大仏だそうだ。読み方は「あやしだいぶつ」だけど。頭上にあるアンテナのようなものは避雷針らしい。高さは約15m。FRP(強化プラスチック)製。フットワークが軽そうだ。いや動きはしないだろうけど。

そしてこの大仏がある佛國寺は住職が辻説法や托鉢で得た喜捨をためて開いたお寺で、ホームページには「『仏教はもともと一つである』という考えのもと、他の寺派・派閥に属さない無宗派です。宗派を問わず、広く皆様にお出でいただけるよう、佛國寺の宗派は『皆の宗』といっております」と書かれている。

なんか自由な雰囲気が漂う。


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Miyagi, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2016. 5)

再びナムナム号で坂を下りて大仏様のご尊顔を撮ろうと思ったけれど、坂の上にあるバス停に、2時間に一本しか走っていない仙台駅行きのバスがちょうど来たので、それに乗って戻ることにした。


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

本日はここまで。

いや明日こそは晴れてくれないかな…

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May 01, 2016

[Journey] 宮城県仙台市 '16. 5. 1

仙台駅の、地下鉄東西線のりば。東西線は昨年開通した新しい路線だ。


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

案内表示を見て、「あれ?」と思う。

東京にも、東西線という地下鉄が昔からある。それと、案内に使われている路線カラーが同じように見えるのだ。

↓…あとで東京で撮ってみた
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Tokyo, NIKON COOLPIX P340 (2016. 5)

よく見ると、路線カラーだけではなく、マルの中のフォントが少し違う以外は路線の略号?の「T」までいっしょだ(「T」の後の数字は駅番号)。

しかしもちろん東京の東西線がここまで延びてきたわけではない。こちらの東西線は仙台市内で完結する市営の地下鉄だ。

その東西線の終点である荒井駅の構内に、地下鉄の開通とともに展示館ができた。


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

「せんだい3・11メモリアム交流館」というこの施設は「東日本大震災の記憶と経験を未来へ世界へつなぐことを目的」として作られた(交流館ホームページより)。荒井駅は、仙台市東部・津波の被害が大きい若林区にある。


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

館内の展示物や説明は、私にとって、以前目にした被災地に関する知識を肉付けする意味で有意義だった。

たとえば、現在「日本一低い山」とされる、仙台市にある日和山。


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Miyagi, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2014. 9)

二年前に足を運んだときには、川の土手に積み上げられた石がなぜ「山」といわれるのか、わからなかった。

しかし今日、ここで震災前の日和山の写真を見て、その意味が理解できた。


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

私が撮影したのと逆方向の、川向こうから撮られた写真には、たしかに山が写っていた。津波は、建物だけでなく、山までもえぐり取っていたのだ。

せんだい3・11メモリアム交流館は、被災地の中でも仙台及びその近辺に限られた展示ではあったけれど、まさに、人々の記憶が薄くならないうちに記録を残しておく意味で、意義のある施設だと感じた。

いったん仙台に戻る。外は雨が降ったりやんだりしている。そして、寒い。朝にテレビで見た天気予報によれば、3月上旬の気温なのだとか。しかも仙台の3月上旬だから、東京に住んでいる身としては、よりいっそう寒く感じる。

なるべくインドアの旅をしようと考え、ネットで見つけた「仙台大観音」を訪ねることにする。

なんだか最近、こうした巨大な仏像系を見に行くことが多いな。

この観音さまには、仙台駅から市バスで行くことができる。バスを降りると、高さ92m(台座を含めて100m)の大観音像は、すぐ見つけることができた。


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Miyagi, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2016. 5)

雨空の中に、白い大観音像が溶けこむように立っている。

大観音像は、胎内に入ることができる。寒いので、早足に入口に向かった。

だが、そこで目に入った注意書きに絶望を感じてしまった。


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

「『少し寒い』とわざわざ書くってどうよ?」と思ったけれど、ここまで来て躊躇しようもないので、そのまま中へ。途中からエレベーターで上がっていく。


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

胎内最上部は、12階らしい。

12階には、外界を展望できる窓があった。


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Miyagi, SONY Cyber-shot DSC-W830 (2016. 5)

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お…おう。

「少し寒い」と注意書きがあった胎内は、とりあえずこの日は、屋外と同じくらいの温度に感じられた。留まっていると寒いので、動く。

胎内には百八体仏が収められ、階段を下りながら拝んでいくようになっている。

上から見る、ライトアップされた百八体仏は、壮観だ。

一つひとつの仏様にも、各々個性がある。中には、「修理中」の札が付けられたお茶目さんもいたけれど。

この大観音像は、ある実業家が「事業が成功したのは日ごろ信仰していた観音様のおかげ」として作り、1991年にできたものだ。大観音像は、大観密寺というお寺の境内にある。

最後に大観密寺でご朱印をいただき、参拝終了。


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Miyagi, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2016. 5)

寒さは変わらず、宿へ直帰。

夕食は部屋でペヨング。

明日は晴れてくれんかと。


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Miyagi, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2016. 5)

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