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July 19, 2014

[Tour] 岩手県・北三陸 '14. 7.19

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Aomori, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR410 (2014. 7)

青森県・八戸駅、午前5時。

ひと昔前、東北本線には青森へ向けて多くの夜行列車が走っていた。その中には、早朝、八戸駅に停車する列車もあった。だが東北本線の夜行列車は減り続け、現在、この駅に停まる夜行列車は一本もない。また、青函連絡船があった頃には、夜間便の船から接続する、青森を5時頃に出発する特急列車があった。その列車も、この駅を通っていた。昔は、青森県の駅の朝は早かった。そんな時代にリアルに旅行をしていた経験があるせいか、現在の、静まりかえった早朝の駅には、変に違和感がある。

海沿いに走る八戸線の始発列車に乗り、終点に近い有家(うげ)という無人駅で下車。


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Iwate, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2014. 7)

震災前にもこの駅に降りたことがあった。震災があった年の7月にもここを通る機会があったけれど、そのときは、この区間の鉄道は不通だった。震災後は初めてということになる。

駅から数十メートル歩くと、すぐ海だ。それは、震災前と変わらない景色だった。しかし、以前、駅にあった、古びた木造の待合室は建て替えられていた。注意深く見ると、ホームにあった花壇もなくなっており、あっちこっち目立つ場所に、避難場所を示す案内があった。海を見下ろすところに位置するこの駅も、津波の被害を受けたのかもしれない。窓が大きくとられた、新しい待合室は、室内から海がよく見えるようになっていた。そこからの眺めは、妙にお洒落に見えた。


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Iwate, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR410 (2014. 7)

有家から八戸線の終点、久慈へ。久慈駅は昨年、テレビドラマ「あまちゃん」で「北三陸駅」として登場した場所だ。町には、その面影というか、ほぼそのまんまの光景が今も残っている。テレビでは映らなかった、シブいシーナリィもある。


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Iwate, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR410 (2014. 7)

駅から路線バスに乗り、その「あまちゃん」のメインステージだった「袖が浜」のモデル、小袖海岸へ。

小袖海岸は想像していたよりも小さな集落だった。「北限の海女・素潜り実演」を拝見させていただき、例の灯台なども確認の意味合いも兼ねて足を運ぶ(ただし例の如く走る…というか、あのエリアに立ち入ることは禁止されていた)。


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Iwate, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2014. 7)

ここで、大粒の雨が降りはじめた。

そばにいた中年男性が呟いた。

「やませだなぁ。この辺は雨降れば、10日でも20日でも降るべ」

「やませ」とは、北日本の太平洋側に吹く、湿った東風のことだ。漢字では「山背」と書く。だが、なぜ海から吹いてくる風のことを「山背」と書くのか、よくわからない。

久慈駅に戻り、三陸鉄道の列車に乗る。三陸鉄道は、今年の4月に全線復旧した。しかし3ヶ月以上経っている今日も、列車には「全線運行再開」のヘッドマークが、まだ付けられている。車内は観光客らで満員。「あまちゃん」の初回及び最終回をまさに彷彿とさせる。しかし座れないので、別に、嬉しくない。


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Iwate, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR410 (2014. 7)

田老駅で列車を降りる。

2011年7月にこの駅に降りたとき、駅から海岸の間にあった市街地は、防潮堤を突き破ってきた津波のために、家屋の土台などを残して、ほぼ更地の状態だった。

それから3年。町の多くは相変わらず更地のままだった。だが、その中を行き交うダンプカーなどの車の量が増えていたのが目立っていた。復興のための、何かの作業が行われているところもあった。まだガレキは一部に残っていた。だが、3年前のガレキには生活用品や家財道具などが生々しく含まれていたのに対して、今あるガレキは、そのほとんどが、家の土台を崩したコンクリートなどだった。


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Iwate, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR410 (2014. 7)

これらだけをとらえれば、復興は進んでいるようにも見えた。しかし、現在行われているガレキの整理が終わったときに町がどのような姿に戻るのか、あるいは生まれ変わるのか、イメージできなかった。


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Iwate, CASIO HIGH SPEED EXILIM EX-ZR410 (2014. 7)

更地の中に、過去のしがらみとは全く無縁のごとき真新しい木造の小屋がぽつんと建っていた。食堂兼土産物屋のようだった。

「近所の人が夜に飲みに集まって来られるようなお店を作ろうと思って震災の後に建てたんですけど…」

店内にいた女性が話してくれた。

「…この辺りは、今、お店を営業することはできるんですけど、住むことは許可されないんですよ」

彼女は、そう言って笑った。近所に人が住めない状況では、飲み屋をやれるわけがない。

田老の町はそんな感じだったけれど、鉄道やバスは、震災前とほぼ変わらない状態で走っている。たとえば鉄道は、せいぜい1~2時間に1本程度だけれど、家のないところにそれだけの本数の交通機関があることが、妙に多く、過剰にさえ感じられる。

夕方の列車に乗り、暗くなった頃に宮古着。


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Iwate, SONY α6000 with SONY E18-55mm F3.5-5.6 (2014. 7)

田老では止んでいた雨が、宮古駅を出ると、また降り始めた。暗くなったのは、雨雲のせいかもしれない。明日の天気が気になる。

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